ー日常ー街の住人達【3】

ー小鳥遊邸:大広間ー

ゆうな「プール行こう」

黒奈「いきなりすぎる」

ゆえ「そこは「やぶからぼうだな」っていわなきゃ……」

黒奈「は?」

白奈「藪から棒だね」

ゆうな「いいえ、壁から釘です。」

ゆえ「これがひとつのようしきび……」

黒奈「ああそうかい」

ゆうな「麻生かい?」

黒奈「……」
ぺしっ!
ゆうな「えへへ」

白奈「私に対してと威力が違う」

ゆえ「あい……」

黒奈「やかましいわ」

ゆうな「それでさ、プール化どっかいこう。青春しよう」

黒奈「プールはやめよう」

ゆうな「あ、塩素とか嫌い?やっぱり大きく海派?」

黒奈「……」

ゆえ「どしたの……?」

白奈「ヒント」

ゆうな「ヒント?」

白奈「泳げない」

黒奈「ヒントも何もドストレートじゃないか!」
ぶんぶんっ!
白奈「首もって振らないで!」

ゆえ「くろなおよげないんだ……」

ゆうな「浮きそうなのに」

黒奈「どういう意味だ。ん?おい?」

ゆうな「えーと、えへっ♪」

黒奈「……」
ドス!ドスッ!
ゆうな「うっ、うっ、ちょっとパンチが重くなってる…」

ゆえ「……」
メキキッ

白奈「黒奈、その辺りにした方がいい。ゆえのいる辺りから鈍い音がしてる。」

ゆえ「おこってないよ……」

ゆうな「このぐらいで怒るゆえじゃないよ」

白奈「明らかに力んで床が軋んだような音したけど」

黒奈「そっちがその気ならこっちだってタダではやられないからな」

ゆえ「それよりぷーるのはなし……」

黒奈「……」

ゆうな「露骨に目線反らさなくても。別に延々と泳ぎに行くわけでもないんだしレジャーとして楽しみに行こうぜぃ!」

白奈「ゆうなとゆえは泳げるの?」

ゆうな「一般人程度には」

ゆえ「せんすいでひゃくめーとるはよゆう……」

黒奈「とんでもないな」

ゆうな「白奈は?」

白奈「もちろん人並みには大丈夫」

ゆうな「じゃあ、いつ行こうか」

黒奈「おいっ!」

ゆえ「わたしはいつでもかまわん……!」

白奈「まぁ、黒奈は最悪浮き袋にしがみついてたらいいんじゃない?」

黒奈「浮き輪なんて嫌だ」

白奈「浮き袋。」

黒奈「いっしょだろ!」

白奈「違うよ。この二つ、いや、四つの浮き袋。」

ゆうな「……」
たゆん!

ゆえ「……」
どたぷん!

黒奈「……」
ぺしぺし!
ゆうな「あわわ」
たゆん、たゆん、たゆん、たゆん!

黒奈「……」
ぺしぺし!
ゆえ「あわわー……」
どたぷん!どたぷん!

白奈「すげぇ……揺れてるっていうか跳ねてる」
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