ー日常ー街の住人達【3】

ー池袋:宗方フルーツー

六花「あぢー」

鈴猫「ホントねぇ」

六花「鈴猫さんは随分爽やかー」

鈴猫「そう?私も普通に暑いけど」

六花「えー、見えなーい。女子力?女子力っすかー?」

鈴猫「どんな女子力ですか……」

六花「なんかこう……秘めたるへそパワー的な」

鈴猫「へそは関係ないと思うけど」

六花「またまたぁ~」

鈴猫「そ、そんな冗談めかして言ってないんだけど」

六花「まぁ、でも夏の鈴猫さんは色っぽい」

鈴猫「はいはい」

六花「本気ですよー?」

鈴猫「それはありがとう」

六花「抱きしめてもいいんですよー?」

鈴猫「なんで?!」

六花「喜びのハグ」

鈴猫「暑いからやめとこうか」

六花「照れ屋さん」

鈴猫「からかわないの」

六花「じやあ、話を変えて……最近悠との進展は?」

鈴猫「ごふっ!」

六花「何もないのに吹きださなくても」

鈴猫「き、きゅ、きき」

六花「気球危機?」

鈴猫「急に何を!」

六花「夏のアバンチュールで的な」

鈴猫「ないよ。ないない!」

六花「ないなら、作っていきましょうよー!」

鈴猫「無理だよ!」

六花「そこを力強く言わなくても……」

鈴猫「うっ、だっ、だってぇ……」

六花「遊びに行こうって誘うだけでいいんですってー」

鈴猫「……」

六花「……」

鈴猫「……ダメだった」

六花「想像で負けないでくださいよー」

崇「おい」

鈴猫「うひゃい!!」

六花「まいどー」

崇「なんて声出してる」

鈴猫「た、崇か……驚かさないでよ」

崇「お前が勝手に驚いたんだろう」

六花「なんか入用ですかー?」

崇「そこの串をひとつくれ」

六花「はーい、200円です」

崇「ほら」

六花「一万円……おつり細かくなるんで千円とかない?」

崇「なら、ツリの代わりにもう二本もらうぞ」

六花「あざーす!!」

鈴猫「ブルジョワ」

崇「ふんっ」
むぎゅっ!
鈴猫「ふがっ!」

崇「何の話してたか知らないが、顔が真っ赤だぞ。それでも食って冷やしとけ」

鈴猫「むぐうっ!」

六花「あたしも一本ゴチになっていいですかー?」

崇「ほら、やるよ。」

六花「そのために二本追加したんすかー?」

崇「さぁな。」
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