ー日常ー街の住人達【3】

ー池袋:摩天楼ー

拳二「まいど」

凍夜「おや、いらっしゃいませ」

拳二「ん?お前一人か」

凍夜「ヨミちゃんは学校ですよ」

拳二「んっ、あー、そっか。あのお嬢ちゃんはまだがくせいだったな。ずいぶんと大人びてるから勘違いしちまう」

凍夜「俺も学生っていっても全然通じますよね」

拳二「灰皿借りるぞ」

凍夜「どうぞ」

拳二「ふーー……」

凍夜「俺も学生っていっても全然通じますよね」

拳二「まだいいやがるか」

凍夜「もちろん」

拳二「大学生ってのなら通じるんじゃね?」

凍夜「なるほど」

拳二「っーか、暇そうだな」

凍夜「うちが繁盛してたらそれはそれで困りますけどね」

拳二「かかか、そりゃそうだ!」

凍夜「瓦谷さんこそ暇なんですか?」

拳二「暇なんだよ。暇すぎてここに来た」

凍夜「うちに来られても……なにも暇を潰せるようなネタはないですよ」

拳二「じやあ、キャバクラ行こうぜ」

凍夜「驕りですか?」

拳二「むしろ驕れよ」

凍夜「誘われた側が驕るってなんですか…」

拳二「いや、よくよく考えてみたら……お前ってさ俺ぁより年上だよな」

凍夜「いやいや」

拳二「っーか、年齢不詳すぎだろ」

凍夜「若いですよ」

拳二「いくつだよ」

凍夜「どの辺りのキャバ行きます?まだ昼過ぎだからほとんどの店開いてませんけど」

拳二「なぜそこは答えない……」

凍夜「いいじゃないですか。細かいことは」

拳二「そらまぁ、年なんぞ気にしねーけどよ」

凍夜「そもそも見た目的にはガッツリ瓦谷さんのが年上ですからね。」

拳二「俺ぁは大人の魅力があるんだよ」

凍夜「物は言いよう」

拳二「何か言ったか?」

凍夜「いや、台風が来てるんだなぁって」

拳二「マジか。」

凍夜「ニュース見てないんですか?」

拳二「テレビを占領してる奴がいてな携帯でごちゃごちゃやる気もねーし」

凍夜「ネットは?」

拳二「たまにできる」

凍夜「たまにて……」

拳二「さすがにまだキャバは開いてねーか。しゃーない、軽くどっかで飲んで時間潰そうぜ」

凍夜「ははっ、本格的に遊ぶ感じになっちゃってるなぁ」

拳二「嫌なのか?」

凍夜「全然。」

拳二「だよな。よし、行くぞ」

凍夜「ヨミちゃんには休みってメールしとこうっと……」
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