ー日常ー街の住人達【3】

ー小鳥遊邸:庭ー

悠「よいしょっと!」

ザクッ!

ゆうな「おー、立派な笹」

悠「山から回収してきた」

後楽「お、おじさんがだけどな…はぁはぁ」

悠「普段何もしてないんだからこういうときぐらい働け」

後楽「やぶ蚊だらけで酷かったんだけどなぁ……」

ゆえ「まらりあにはきをつけて……」

悠「問題ない。」

後楽「兄ちゃんが言うのかよ…」

悠(女)「むしろ、なるのは痛風じゃね?」

悠「あとは尿道結石とかな」

後楽「どっちもリアルすぎるからやめてくれ。」

ラヴクラフト「これは…?」

ゆえ「たなばたのささだよ……」

ラヴクラフト「七夕…」

悠「織女と牽牛の伝説といったらわかるか?」

ラヴクラフト「あぁ…わかった…」

駒狸「七夕飾りはどうしましょうか?」

悠「大丈夫。それはもう作ってある」

駒狸「そうなんですか」

悠「暇を持て余して手先が器用で地味な仕事も苦じゃないカゲコに作らせた」

影子「えいこ」

悠「……カゲコ」

影子「え!い!こ!」

悠「酔舞・再現江湖(すいぶ・さいげんこうこ)デッドリーウェイブ!」
バッバッ!

影子「全然ちがうっ!」

ゆうな「マスターアジア!」

ゆえ「とうほうふはい……!」

駒狸「大人気ですね。」

悠(女)「戦うおじいちゃん東方先生とガイゼル髭紳士の衝撃のアルベルトはみんな大好き」

恋「全くわからん」

悠(女)「修行が足りない」

恋「何の修業か…」

楓子「師匠」

悠「どうした?」

楓子「梔先生から郵便物が」

悠「姉さんから?なんだろう」

揺光【酒じゃな】

悠「あー。びっくりした。酒なの?」

揺光【うむ。酒の気配がする】

悠「どんな気配なんだか……って、本当に酒だよ」

揺光【今夜は雨らしい。天の川は見れんから笹見酒といこうではないか】

後楽「そういえば、曇ってるっていうかすでに雨降ってるよな」

ゆうな「家だけ降ってない?」

揺光【あぁ、妾がここいらだけ雨避けをしてある。洗濯物を外に干したいというてたのでのう】

恋「うむ。部屋干しはいまいちじゃ」

揺光【まぁ、そういうたのは駒狸じゃがな】

悠「お前は……」

恋「な、なんじゃ!恋とて干すの手伝ったわい!」

駒狸「はい、恋ちゃんもよく働いてくれてますよ」

悠「すいません。サボってたら尻とか叩いていいんで」

恋「なんでじゃ!」

後楽「これ、いい酒っぽいな」

揺光【うむ、とても澄んでおるわ。銘柄も天之川とは……気が利いておる。】

ゆえ「あたしはごはんがいい……」

駒狸「はい、今運んできますね。」

ゆうな「手伝うー!」

ゆえ「ゆえもー……」

悠「うんうん。」

悠(女)「いいなぁ、うん。いい。」
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