ー日常ー街の住人達【3】

ー池袋界隈ー

千夜「雨降りそうだな…」

紅「雨降りそうだなぁ…」

千夜「あ?」

紅「ん?あれ、千夜ちゃん」

千夜「紅…」

紅「奇遇だな。なにしてんの?」

千夜「別に特に用事はない。ただウロウロしてただけだ」

紅「じやあ、俺と同じだ。雨降ってきそうだよな」

千夜「声を揃えたのが腹立たしい」

紅「気にすんなよ。それより、どっかいく?」

千夜「なんでだよ」

紅「いや、暇だし」

千夜「テメーと暇をつぶすつもりはない」

紅「えー……って、雨が」

千夜「降ってきた」

金剛「降ってきたかぁ」

摩耶「降ってきたね」

紅「うお?!」

千夜「びっくりした…」

金剛「お?紅に千夜」

摩耶「あれ、奇遇だね。」

紅「本当に。」

千夜「二人はなにを?」

金剛「夏物の服を探しにな」

摩耶「同じく」

千夜「は、はぁ」

紅「サイズの差がすっごいな」

摩耶「子供服でもいけるからね。僕。意地でも着ないけど」

金剛「男物でも普通の店じゃサイズないんだよな。俺は」

千夜「ホントにそうなるでしょうね…」

摩耶「子供服はともかく、子供服かつ女の子コーナーに案内されるとさすがにカチンとくるよね。」

千夜「いや、すんません。経験ないです」

摩耶「だろーね!」

千夜「……怒ってますか?」

摩耶「怒ってないよ。ニコニコ♪」

千夜「……」

紅「あれ、マジで怒ってないんすか?ぶっちゃけ怒ってるかどうか表面的に判断できないんですけど」

金剛「大丈夫だ。摩耶が切れるともっといろいろ黒くなるから。あと、基本イライラしたら最終的に悠にしかあたらない」

紅「わーお」

摩耶「それより雨降ってきたね。」

金剛「だな。」

紅「二人はこれからどーすんすか?」

金剛「どうするかな。もう買い物は済んだしな」

摩耶「お腹すかない?」

紅「じゃ、ラーメン食いに行かねーすか?美味い店知ってるんですけど。な、千夜ちゃん」

千夜「……」
ブォン!
バッ!
紅「なんで蹴ろうとするかな」

摩耶「ラーメンか…。あ、じゃあ、焼肉いかない?僕もおいしい店知ってるよ。しかも、確実に割引といいサービスがつく」

紅「それって…」

金剛「別にいいが」

千夜「いいですか?」

金剛「まぁ、いつものことだからな」
32/100ページ
スキ