ー日常ー街の住人達【3】

ー池袋某所:会議室ー

氷高「コンサルタント、トラブルの交渉、おしぼりのレンタル等で今期は滞り(トラブル)が少々多かった。しかし、投資の面では渉外部長の瓦谷の林業面での運営が良く状況は良好」

辰樹「拳二、ご苦労」

拳二「うっす。」

愛「ふあぁー……」

氷高「んっ、んんっ。」

拳二「こら、馬鹿!大あくびしてんな!」

愛「暇、あとお腹すいた」

拳二「だから車で待ってろと……」

辰樹「まぁまぁいいじゃねーか。氷高、締めな」

氷高「はっ、以上を持って定例会議を終了とします。今後とも我が一ノ瀬組は!一ノ瀬辰樹組長を頂点にいただき!鉄の結束と!盤石の絆を礎に!各自尽力に務め!任侠道をひたぶるに邁進するものとする!」

「「「「ウオスッ!!!」」」」

愛「がんばれー」

辰樹「あっはっは。愛ちゃんも応援してくれてるぞー」

拳二「……」



ー池袋界隈:車内ー

愛「おこづかいもらった」

拳二「お前よぉ、あんまりオヤジに金もらうなよ」

愛「催促はしてない。辰樹がくれたんだ」

拳二「オヤジの名前を呼び捨てんな!!」

愛「この前、じーじって呼んでくれって言われてたの忘れてた」

拳二「オヤジさん孫いないから、孫に飢えてんだな…」

愛「ふーん。拳二は子供もいないのによくわかるな」

拳二「うちの親父とオフクロに似たようなこといわれてるからな」

愛「オヤジがほかにもいるのか?」

拳二「父親の方の親父だよ」

愛「会ったことないな」

拳二「会わせられるかよ」

愛「どして?」

拳二「なんて説明するんだよ!」

愛「お腹すいた」

拳二「……何食うかな」

愛「ウニ」

拳二「そればっかりだな」

愛「じゃあ、ウニのお寿司」

拳二「ウニじゃねーか!」

愛「瓦谷は文句が多い」

拳二「そうじゃねぇだろ?!」

愛「じゃあ何が食べたいの?」

拳二「そうだなぁ……」

愛「おばあちゃんのおはぎ?」

拳二「なんだよそのチョイス!っていうか、それで腹いっぱいになるのも嫌だ」

愛「でも、たまにおはぎとか持って帰るじゃん」

拳二「あれは悠にもらってる菓子だし。食ってるのはお前だろ」

愛「頭の疲れは糖分をとって解消するんだぞ」

拳二「お前頭疲れてねーだろ」

愛「疲れてるし」

拳二「疲れることしてねーだろ」

愛「勉強とか」

拳二「してるのか?」

愛「してない」

拳二「……まぁ、勉強に関しては俺ぁもなんもいえねぇんだけどな」

愛「ご飯食べに行こうぜ」
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