ー日常ー街の住人達【3】

ー池袋:和龍軒ー

紅「ずるるるっ」

亮「ずるるるっ」

千草「ちゅるるっ」

千夜「……」

紅「はー、美味い。暑いけど、ラーメンうまい」

亮「冷麺食えばいいのに」

千草「この本場の固めの麺がおいしいのよね。冷麺て」

紅「っかー、ひとつ聞いていいか?」

亮「なんだ?」

紅「デート中か?」

亮「まぁ……な」

千草「まぁな?」

亮「デート中だ」

紅「どっちが主導権持ってるのかよーくわかるな」

千夜「ふっ」

亮「おい、千夜。今笑っただろ」

千夜「スープが煮える音だろ」

亮「どんな風にスープが煮えたら笑い声に聞こえるんだよ!」

紅「ツッコミ長いな」

千夜「ともきならもっとテンポよくツッコむぞ」

亮「あのツッコミ名人と一緒にしないでくれ」

千草「亮は……ボケではないからツッコミ側だけど、ドッと笑いの取れるツッコミができるタイプではないのよね。」

亮「そんな細かい分析しなくていいから」

紅「面白い一発ネタとかないのか?」

亮「普通は持ってないだろ」

紅「悠はいっぱい持ってるじゃん」

千夜「面白くはないだろ」

紅「そっかな、俺は大爆笑が多いけど」

千夜「お前はそもそも笑いの沸点が低いだろ」

千草「だったら亮でも笑わせられるかも」

亮「いやいや……えっ、ていうか俺でもっていいかたは俺は面白くないと?」

千草「私から見たら面白いしカッコいいけどね。客観的に見たら面白いキャラではないかなって」

亮「……」

紅「惚気つつ細かいダメ出しも入ってるな」

千夜「知らん」

千草「え、でも、普通にかっこよくない?顔とか」

紅「どうなんだろうな」

千夜「男に聞くのが間違いじゃないか?その質問は」

亮「あと、できればそういうことを本人がいるまで聞かないでほしいなぁ…」

千草「いや、するよ。普通に自慢もするし彼氏だって」

亮「……」

紅「暑い熱い。」

千夜「まったくだな」

亮「千草」

千草「なに?」

亮「デザートは?」

千草「じぁあ、ゴマ団子」

亮「ゴマ団子と杏仁豆腐」

千夜「あいよ」

紅「やっさしー」

亮「そんなんじゃねーよ」

千草「っていうか、デザート食べたいのは亮でもあるしね。甘党だから」

紅「あれ、そうだったっけ?」

亮「そこそこにはな」

紅「ほー、俺なんて甘いもん食うとしたら果物ぐらいかな。たまーに悠の菓子とかも食うけど」

亮「悠のおはぎは絶品だ。羊羹も」

千草「私だって作れるんですけどー」

亮「わ、わかってるよ。」
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