ー日常ー街の住人達【3】

ー池袋:ブックオフー

拳二「なんだ?若もんが俺ぁなんぞに頼みごとか?」

愛「なんでもいっていいぞ」

拳二「お前が言うんじゃない!」

京「仲いいな」

拳二「そうでも…」

愛「そうでもない。」

拳二「だからお前が言うなっての!」

詠子「えーと、いいですか?」

拳二「あぁ、でも、俺ぁに頼みごとなんてしても出来るのは荒事ぐれーだぞ」

詠子「荒事なんて頼まなくてもがりゅーがいますから大丈夫です」

京「うん、詠子は己の大事な友達だから当然己が護る!」

愛「カッコいいな」

詠子「まぁ、それ以前に例え荒事だったとして本職の人には頼みませんよ」

拳二「かっかっか、本職だから良い仕事するんだぜ?」

詠子「やり過ぎるでしょ」

拳二「おいおい、本職っていうのはやり過ぎない程度を分かってるから本職なんだぜ」

詠子「具体的には?」

拳二「殺しはしない、殺しちゃったとしても死体は出ないようにする」

詠子「はい、今後も荒事で相談することはきっとありません」

拳二「そうかい。まぁ、なんかあってもお前さんところの社長。足が立つしな」

詠子「足が立つ?」

拳二「蹴りが得意だろ。だから腕が立つじゃなくて足が立つってな。かっかっか!」

愛「瓦谷、つまらない」

拳二「……」

詠子「……まぁいいです。ちょっと長い話しになるんですけど」

拳二「おう、いいぞ。おい、もう少しうろうろしてろ」

愛「もっと選んでいいのか。やったー」

拳二「そういう意味じゃねーよ!」

詠子「あー、一応、愛に関係するんで一緒の方がいいかもです」

拳二「こいつもか?俺ぁがいうのも何だがアホだぞ。コイツ」

京「大丈夫だ。己も頭は良くない」

愛「私なんてこの前のテスト0点だった」

詠子「バカアピールしなくていいから…」

拳二「とりあえず卒業まで頼むな嬢ちゃん」

詠子「……私、がりゅーのことで割とていっぱいなんですけど」

拳二「金なら払う」

詠子「言ってることがおかしいという自覚ありますか?」

拳二「あんまりねぇな」

詠子「はいはい、それでお願いしたいことはですね。私たち今倉庫整理のバイトしてるんですけど。その倉庫の中身にゲームとかあるんで良かったら買いとってくれませんか?纏めて買ってもらえるなら大分安くできますよ」

拳二「んー別にいいけどよ。倉整理のバイト中になんでこんな所来てる?」

京「倉庫の中身を売ってるんだ」

拳二「なるほど、ようやく話しが見えたぜ。じゃあ、愛。その持ってきたやつ返して来い」

愛「ほーい」
スッふわ…

詠子「え?」

拳二「こらっ!」
ベシッ!
愛「あいた!」

拳二「ちゃんと普通に戻して来い!」

愛「もー、乱暴だなぁ」

拳二「ったく…」

詠子「今何か浮いたような……」

拳二「見間違いだろ。」
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