ー日常ー街の住人達【2】

ー池袋:摩天楼ー

凍夜「……」

詠子「ただいま戻りました」

京「失礼します」

凍夜「あぁ、ヨミちゃん。お疲れ様。そちらのお嬢さんは?」

詠子「友人です。手伝いをしてもらてました」

京「荷物運び係だ」

凍夜「それはそれは、ご苦労様です」

京「……」

凍夜「ん?どうかした?」

京「日本語話してる!」

凍夜「……あぁ、そういうことね。日本での暮らしが長いんだよ。」

京「そうか。良かった。己は英語は話せないんだ。中国語なら話せるけど」

凍夜「逆にそっちの方が凄くない?」

京「日本より中国の暮らしのが長かったんだ」

凍夜「へー」

詠子「それよりも、社長。あのアルバイト」

凍夜「うん」

詠子「一日二日では終わりませんよ。」

凍夜「え、マジで?」

詠子「マジです。軽トラックでもあれば別ですけど、二人でやってたら一週間前後は掛かると思います」

凍夜「通りでサービスいいわけだ……」

詠子「はい?」

凍夜「いや、こっちの話。」

詠子「どうします?私は別に続けるのは良いんですけど……」

凍夜「じゃあ、悪いけど終わるまで頑張ってくれるかな」

詠子「じゃあ、まずはがりゅー……彼女の時給等をちゃんと決めてください」

京「鍛錬になるから別にいいぞ」

詠子「駄目」

京「ダメなのか」

詠子「駄目よ。働いた分はちゃんと支払ってもらうのが権利なんだから」

凍夜「そうそう。うちはブラック企業じゃないからね。そのあたりはちゃんとするよ」

詠子「今私がやらされてることは思いっきりブラックの範疇だと思いますけど」

凍夜「よ、ヨミちゃんにもボーナス支払うって~」

詠子「それは当然としてちゃんと業務の方をしてくださいよ。私が居ないからってサボらないように」

凍夜「大丈夫大丈夫」

詠子「……」

京「詠子が社長みたいだ」

詠子「私はそんな大層なものじゃないわよ」

凍夜「そうだ。自己紹介がまだだったね。結城クリストファー凍夜だよ」

京「臥劉京だ」

凍夜「臥劉……だから、がりゅーちゃんか」

京「そうだ」

詠子「社長よくひと目でがりゅーを女ってわかりましたね」

凍夜「そりゃ、女の子はひと目見ればわかるよ」

詠子「……」

凍夜「あら、視線が冷たいのはなぜだろう」

京「そういえば悠もお尻の形をみれば男か女かいっぱつで分かるって言ってた」

凍夜「それはまた凄い…?」

詠子「私に聞かないでください」
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