ｰ百目鬼相撲道場ｰ

雲水「あー、諸君。早速だが殴り合ってもらいたい」

雷太郎「……」

風太郎「……」

魁人「……」

京「勝負か!!」

雲水「ノリが良いのは臥劉だけだな」

雷太郎「いきなりすぎて展開に」

風太郎「ついていてないんです」

雲水「がははは!ちょっとした冗談だ!」

雲山「親父殿…」

雲水「おう。どした息子」

京「アレは誰だ?」

魁人「雲水さんの息子さんですよ。」

雷太郎「魁人さんと」

風太郎「がりゅーは」

「「面識が?」」

魁人｢彼女を中国から日本へ連れてきたのは俺なんだよ｣

京「うん。飛行機とかの案内をしてくれた」

魁人「ただそれっきりだったのでこうして会うのは久しぶり。だよね?」

京「うん。電話では何度か話したことある」

魁人「でしたね。」

雷太郎「なんで」

風太郎「魁人さんが?」

魁人「あぁ、普通に道玄さん達の都合がつかなくてね。丁度旅行したかったから私が、迎えに行く役を買ったんだよ。」

「「なるほど」」

雲山「道場から人の気配がしたから来てみたら何をいってるんだ…」

雲水「ちょっとした会議だ」

雲山「あまり変なことをしないでれよ。」
スッ

雲水「……息子、なんで座ってる?」

雲山「私がいたら問題ですか?」

雲水「んー……まぁいいか。そんじゃあ、続けるぞ。天と禍のことだが……」

雲山「ちょっと待て!」

雲水「今度はなんだ息子」

雲山「天に……何か動きがあったのか?」

魁人「先生……もしかして話してなかったんですか?」

雲水「ちなみに道玄も神姫嬢にも話してないずだ」

雷太郎「一応」

風太郎「配慮」

「「ですか?」」

雲水「そうだ」

雲山「その配慮は不要というか余計だぞ。親父殿」

雲水「怒ってんのか」

雲山「割りとな」

雲水「がはははっ。」

雲山「笑って誤魔化すなッ!親父殿!」
ガッ!ガッ!ガッ!
ゴッ!ゴッ!ゴッ!
雲水「まぁまぁ、そうじゃれるなよ!」

雷太郎「拳がぶつかり合うたびに…」

風太郎「ここまで衝撃が響いてくる…」

魁人「鉄球と鉄球がぶつかってるようなものですからね…」

雷太郎「それにしても……コイツはコイツで神経が図太いな」

風太郎「え?」

京「くぅくぅ…」

魁人「もしかして……寝てる?」

風太郎「寝てやがますね…」