ー日常ー街の住人達【2】

ー池袋界隈ー

ゆうな「さて、どこいこっか」

黒奈「どこに行くか宛てがあって誘ったんじゃないの?」

ゆうな「違うよ」

ゆえ「いきあたりばったり……」

白奈「行き当たりばったりに誘われたんだ…」

ゆうな「こうしてるとダブルデートみたいだよね。」

黒奈「何をいってるのか分からない」

白奈「私はどっちが相手?」

ゆえ「じゃあ~あたし……」

白奈「わ~い素敵な彼女」

黒奈「訳のわからないやり取りを続けるな」

ゆうな「あ、もしかしてゆえがいい?」

黒奈「どっちでもいいよ」

白奈「どっちも魅力的っていってるんだよ」

黒奈「ふんっ!」
メキキッ!
白奈「コブラツイスト!!」

ゆうな「技がキレッキレ」

ゆえ「きれてるきれてる……!」

黒奈「それはボディビルダーにかける声」

ゆうな「38番!」

黒奈「それはポールダンスへの声援。」

ゆえ「よっ、くろなや……」

黒奈「それは歌舞伎!」

白奈「あいたたっ……関節がペキるかと思った」

ゆえ「だいじょうぶにんげんのかんせつはけっこうがんじょう……」

ゆうな「お父さん曰く、ハズレ癖がつかないように関節をはずせるようになっとくと便利らしいよ」

白奈「遠慮したい」

ゆうな「それよりどこいこっか。アキバ?メイド喫茶?」

白奈「むしろ、メイド服を買いに行こう」

黒奈「平然とメイド服着て生活し始めたら殴るからな」

ゆうな「似合ってたらイイと思う」

ゆえ「うちでめいどとしてやとうよ……」

白奈「ふふん、どうやら味方は多いらしいよ」

黒奈「どいつもこいつも……アキバは無し!」

白奈「通販でも買えるから良いけどね。」

ゆうな「そんじゃ、どうしようか」

黒奈「むしろ、普段何してるのさ」

ゆうな「普段…」

ゆえ「がらのわるいひとがいっぱいいるところであそんでる……」

白奈「ひゅー、ワイルド」

ゆえ「えっへん……」

黒奈「いやいやいやいや」

ゆうな「大丈夫。みんな気さくないい人たちだよ。顔が怖い人とかいっぱいいるけど」

ゆえ「おなかすいた……」

ゆうな「おっと、それは一大事!なにか食べに行こう」

黒奈「どこに何を。」

白奈「正直お金あんまりない」

ゆうな「私もあんまりない!」

ゆえ「おなじく……!」

黒奈「威張っていうこっちゃないな」

ゆうな「んー、適当にたかれそうな人を探しつつ手ごろなお店を探そう」

白奈「それって援助交際……。」

ゆうな「ゆえ、軽めに」

ゆえ「とりゃ…!」

ズドッ!
白奈「ごふぁっ!」

黒奈「……言わなくて良かった…。」

ゆうな「くーろーな?」

黒奈「私は何も言ってない」

ゆうな「うん、よかった。危うく毎晩ラップ音が鳴るように仕向けようかと思っちゃったよ」

黒奈「霊障を人為的に起こせる発言やめろ!」
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