ー日常ー街の住人達【2】

ー小鳥遊邸:広間ー

ゆうな「おせちウマー」

ゆえ「おぞうにうまー……」

駒狸「おかわりあるから沢山食べてくださいね。」

真桜「来年からもおせちは購入するのでいいななの。」

悠「YESマム」

後楽「嬢ちゃん達、おせちの食べ物にはそれぞれ意味があるんだぜ?数の子は子沢山。数の子は子沢山。」

悠(女)「あーしを見ながらもう一度その口開いたら木っ端みじんにするぞボケ狸」

恋「昆布はよろこぶとかの。」

ゆうな「へー」

ゆえ「ほー……」

クラフト「ぼそぼそ…」

悠「おっさん、どした?」

クラフト「私には生まれた意味も生きる意味もわからぬのに……おせちにはそれがあるというのか……。」

悠「……」

悠(女)「どうしてそのおっさんはこう重いことをいうんだ…」

後楽「よし、じゃあ、おじさんがめでたいモノを見せてやる。ほら、昇竜だぜ」
はらり

ゆうな「おー、ごてごてしてる」

ゆえ「いれずみー……」

悠「彫もんのどこがめでたいんだ」

悠(女)「さっさとしまえ!」

楓子「後楽殿は本当に僧なのですかやよ?」

後楽「僧だよ。この絵だって、アレだ。羽根つきの罰ゲームで墨入れられたんだ」

悠「書いてねーし、バリバリ彫ってあるだろ」

真桜「なかなか本格的な墨入れなの」

クラフト「美しい…」

恋「おい、コヤツが何か見いとるぞ」

クラフト「この様な和文化があるとは……。」

ベタベタ
後楽「う、うーん……おじさん、さすがに野郎にベタベタ触られながら褒められるのは嬉しくねぇなぁ」

真桜「真桜もいつか悠に命令されて卑猥な彫り物を掘らされるのかななの。」

悠「しねーよ」

真桜「ふーんなの」

悠「頼むからそういう冗談はやめてくれ…特に娘の前では」

真桜「冗談かどうかは悠の趣味次第なの」

悠「100歩譲っても消せる落書きまでだよ」

悠(女)「消せる落書きならしたいのか、そうか」

悠「いやいや、したいかどうか別だよ。っか、この話はやめよう」

後楽「おじさんは普通に姫はじめしたいね。」
ポンっ
悠(女)「あーしにさわんなッ!!」

ズドゴッ!
後楽「ぐヴぇっ!」

ゆうな「騒がしい我が家の食卓は楽しいね。」

ゆえ「たのしい……」

駒狸「おかわりもってきましょうか?」

ゆえ「おもちたくさんで……」

駒狸「はーい。」

アリス『これが一番美味しいわね。私もっとこれが食べたいわ』

悠「栗きんとんオンリーかよ…」

悠(女)「くんくん……カゲコも食えよ。沢山あるんだから」
ガシッ
影子「ひゅうっ……!なんで分かるんだよ!」

悠「匂いだろ」

悠(女)「匂いだな」

影子「そろって匂いっていうな!」

ゆうな「私はゆうな!」

ゆえ「あたしはゆえ……!」

恋「ホントに騒がしいのぅ」

悠「静まりかえってる正月よりいいだろ」

恋「間をとれんのか…」
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