ー日常ー街の住人達【2】

ー酉居神社:本堂ー

鳳「クリスマスも終わってしまったわね。」

弩躬「そうっすね。」

雲水「がははっ。お前さん所は正月が本番だろ」

猿渡「確かに神社は正月がかきいれだよな。綺麗どころを大量に用意してお神酒を振るまってなぁー。きききっ」

天馬「馬鹿猿。なんの店だ」

猿渡「おいちゃんの好きなお店かな。」

弩躬「猿渡さんは元気っすね。」

猿渡「男たるもの朝晩関係なく元気でいなきゃな。ビンビンよ。ビンビン。」

天馬「去勢しろ猿が」

猿渡「そんなことしたら全国のおねーちゃんと母ちゃんが悲しんじまう」

天馬「呆れてものが言えん」

鳳「でも、ありかもしれないわね。」

弩躬「なにがっすか?」

鳳「綺麗どころを集めてお神酒を振るまうのよ。初詣に」

弩躬「なるほど……いや、なるほどっていっちゃったけど、何いってるんすか」

鳳「あら、酔った勢いで賽銭箱に財布ごと投げ込んだりしてくれるかもしれないじゃない」

弩躬「酔った勢いでして家路について後悔するパターンじゃないですか」

鳳「年明けからハメをはずし過ぎるな愚か者ってことよ」

弩躬「優しさゼロ…」

猿渡「美人に酒飲ませてもらえるんだからプラマイゼロだろ」

道玄「普段からどんな店で飲んでるんだお前」

猿渡「最近はランジェリーパブだ」

弩躬「わぁ……いい顔してる」

猿渡「イケメンだろう?」

天馬「昔は、だろ」

猿渡「今でもイケメンだって。まぁ、頭の毛は大分少なくなったけどな。きききっ」

弩躬「昔どんな感じだったんスか?」

雲水「悠の小僧よりちょい少ない感じだったな。」

弩躬「時の流れって残酷っですね」

天馬「そうでもないだろう。この猿オヤジはな」

猿渡「モテる男は髪の量なんて関係ないんだよ」」

弩躬「なんか猿渡さん、すげーッすね」

天馬「間違ってもこんな大人にはなるな」

鳳「逆に女性向けでムキムキの男たちがお神酒を振るまうのはどうかしら?」

弩躬「ムキムキが集まる神社とか勘弁です」

鳳「でも、このままだと去年と同じく演武だけで終わっちゃうじゃない」

弩躬「それでいいでしょう?!アレだってそうとう立派なもんですよ!」

道玄「一斉に弓を放って的を射る演武をやっていたな」

雲水「オレは竹刀で丸太抉っていくのが良かったと思うぜ」

弩躬「ですよね?」

鳳「でも……もっとインパクトが欲しいのよ。例えば消失マジック的なの」

弩躬「先生が何を求めてるのか全く分かりません」

猿渡「ランジェリー弓道でどうだ?」

天馬「真顔でなにをほざいている。」

鳳「……ありね」

弩躬「ないっすよ。」

鳳「はぁ……つまらないわ。普通すぎて」

弩躬「十分、目立つことをしているのになぁ。」

天馬「そもそもそこまで集客率悪いのか?」

弩躬「いや……そりゃ有名ででかい大社には負けますけど、うちだって結構ひと集まりますよ」

鳳「私はどれだけ奇抜だったりユニークだったり目立ったことができるかを試したいのよ」

道玄「神社とアメリカのナイトクラブを間違ってないか?」

弩躬「先生が歩いてるだけで自由文目立ちますよ。その乳で」
43/100ページ
スキ