ー日常ー街の住人達【2】

ー校舎外:自販機前ー

独「何か温かいものを……」
チャリン、チャリン

月島「ありがとう」
ピッ、ガコン!

独「なにしてんの?!」

月島「自販機のボタン押して、ホットコーヒー買って……ぷはっ。飲んでる」

独「俺の金でな!!」

月島「え、でも今、何か温かいものでもどうだ?好きなのかって良いぞっていったような気もする」

独「いったような気もするってことはいってねぇよ!少なくとも俺はいってない!」

月島「微糖のコーヒーってこんなに甘かったっけ……ブラックにしといたらよかったかも」

独「話し聞け!」

月島「ん?飲む?」

独「いらん!金を返せ!」

月島「ごくっ、はぁー。温まる」

独「そろそろ泣くぞ?いいのか?本気で泣くぞ」

月島「大の男がマジ泣きする姿って見てみたいあ、ちょっと待って携帯準備するから」

独「録画しようとしてんじゃねーよ!」

月島「弱み握れるかなって」

独「最悪だなお前!」

月島「そんなに褒め……怒るなよ。」

独「怒ってんだよ!」

月島「だから、怒るなって。ほら、飲み物おごってやるから機嫌直せよ。ぷるぷるみかんゼリーでいいか?」

独「そんなキワ物で冷たいのは嫌だ!なんかホットの!お茶!お茶でいいよ!」

月島「わかったよ。ほら、俺の奢りだ」

チャリンチャリン、ピッ、ガコン!

独「ありがとう……って、お礼いうのもおかしいよな?!もともとは俺が……」

月島「細かい事はいいじゃん」

独「えぇ……。っていうか、そもそもいつの間に居たんだよ」

月島「えーと、トイレ行ってたらお前が孤独に歩いてるのが見えて」

独「やめろ」

月島「っで、後をつけてたら名前通り天外孤独な感じだったから声かけた」

独「やめろっていってるだろ!!」

月島「聞いてきたのはそっちなのに」

独「名前いじりをやめろっていってるんだ!」

月島「それ以外にいじれる場所が……」

独「いじるなっていってんだよ!!」

月島「それじゃあ、つまらない」

独「この野郎……ホントにお前はこの野郎!」

月島「そんな喜ばれたら俺もからかい甲斐があるってものだよ。」

独「お前と話してるとすっげー疲れる」

月島「そうか、それだけ会話が楽しいってことだろ」

独「なにそのポジティブ……。どうなってんだよ」

月島「いやー、ポジティブっていうんなら臥劉さんには負けるけどね。あの娘のポジティブは半端ないし」

独「其処ががりゅーの良いところだろ」

月島「……」

独「なんだよ」

月島「その恋はとっとと諦めた方が良いと思う。冗談抜きで」

独「真顔で言うな!しかも、なにを、なにをいっとるんだし!」

月島「いやー、何て言うか無謀っていうかさぁ。あと、口調おかしくなってる。顔赤い。見てるこっちが小っ恥ずかしい。」

独「ぐぅぅぅ…」

月島「いやー、独はからかうとホント面白いなぁ。」

独「うるせぇよ!!」
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