ー日常ー街の住人達【2】

ー二年教室ー

京「ふー」

白嶺「疲れてるの?」

京「ううん、大丈夫だ。」

白嶺「そう……随分と根詰めていたようだけど」

京「てすとが近いから頑張ってる!」

白嶺「なんていうか真面目ね。」

京「おう!頑張って悠お兄ちゃんに褒めてもらうんだ!」

白嶺「それは頑張らないとね。」

京「うん!あっ、ちょっとトイレ行って来る」

白嶺「いってらっしゃい」

独「真面目だなぁ。ホント……俺なんてテストって聞いたら蕁麻疹(じんましん)でそうになる」

白嶺「少しは見習ったら?」

独「見習ったら勉強教えてくれるのか?」

白嶺「質問を質問で返さない。それに……本気で学ぶ気が無い人間に教えたって……ねぇ。」

独「淡々っと辛辣なこと言われてる…」

白嶺「反論してもいいのよ」

独「できません…。」

白嶺「そういう素直なところは評価に値するわ。ほんっの少しだけど、ほんの」

独「ほんのを強調しなくていいから」

白嶺「それにしても、がりゅーって可愛いわよね。」

独「ふぁ?」

白嶺「なに変な声出してるの」

独「あぁ、いや……その可愛いっていうのは百合的な?」

白嶺「普段どういう本を読んでるのかしら」

独「いやいや、だってそういう意味じゃないのか?」

白嶺「そういう意味がどういう意味か知らないけど、可愛くないって思う?」

独「それは全然」

白嶺「あっ」

独「ん?」

白嶺「聞く相手を間違えたわ」

独「どういう意味だよ?!」

白嶺「そういう意味」

独「……」

白嶺「なんていうか……アレよね。子犬っ感じ?尻尾振って近づいてくる」

独「がりゅーの話しだよな」

白嶺「がりゅーの話しよ」

独「子犬……子犬か?」

白嶺「じゃあ、なに?」

独「……雌豹?」

白嶺「センスが無いって言われてるわね。」

独「断定?!」

白嶺「何処が雌豹なんだか」

独「犬ってより猫っぽい、けど少なくとも子猫って感じではない。……だから雌豹」

白嶺「ないわ。……ないわね。」

独「二回言われたよ」

京「ただいま」

白嶺「おかえり。」

京「なんの話ししてたんだ?」

白嶺「がりゅーが可愛いって話し」

京「己が?」

白嶺「えぇ」

京「そういうわれると、嬉しいなっ!」

白嶺「よしよし」

なでこなでこ
京「ありがとう」

白嶺「ねっ、犬っぽい」

独「……なるほど、一理あったな」
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