ー奇談ー學校へ行こう10

ー教室ー

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

亘理『う、うぐぐっ』

サタン「……」

悠「やっぱりコーヒーは缶コーヒーが一番な気がする。」

摩耶「安上がりだねぇ」

千世子「あ、あんちん、まーや君。」

悠「おう。コーヒー飲むか?」

千世子「いらないのだ。それよりアレを見るのだ」

悠「ん?ああ、オセロか」

摩耶「皆でしてたんだね」

千世子「大会してたのだ。」

悠「どうせ神姫かスキュラが勝ち越してるだろ」

神姫「それがそうでもないのよね」

悠「ん?」

亘理『わーん!負けたー!』

サタン「勝ったのだ」

千世子「サタちゃんがぶっちぎりで優勝なのだ」

悠「ええー!?」

サタン「ふふん、余裕なのだ!」

摩耶「手加減したの?」

神姫「いいえ、わりとガチで負けたわ。オセロでガチっていうのも変だけど」

悠「なに、サタンってそんな頭良かった?」

神姫「それはないわ」

悠「いいきったなぁ」

スキュラ「一応、他のゲームではほぼ全廃していますからね。将棋、チェス、囲碁、花札etc」

雨「だけど、オセロだけはめちゃくちゃ強いのよ」

ベヒモス「サタンちゃん、単純なゲームは得意みたいモス」

悠「あー……やることはおおざっぱだもんな」

サタン「誰がおおざっぱなのだ!」

悠「ふんっ、生意気を言えるのはそこのまでだおれがオセロでかるーくひねってやる!」

サタン「なにおー!勝負なのだ!!」


~10分後~

悠「チーン……」

摩耶「いやー、惨敗だね」

悠「なにあいつつおい……」

亘理『悠ちゃーん!』

千世子「まーやくん」

摩耶「いやー、多分勝てないよ。僕悠くんと五分ぐらいだし」

サタン「ハッハッハ!我が一番なのだ!」

悠「しかたない、今回は負けを認めてやる!!」

スキュラ「なぜ悠さんが偉そうなのですか?」

神姫「殴っていいわよ」

悠「なんで!!」

摩耶「まぁ、悠くんだしね。」

悠「ああ……いやいや!」

亘理『納得しかけたよ……』

サタン「そんなことより、我を崇めて褒めるのだ!!」

悠「よしよし、よくできました。」
ナデナデ
サタン「っ……え、えへへっ」

亘理『……』
ドスッドスッ
悠「背中に何かが猛進している。」

摩耶「角があったら穿たれてたね」
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