ｰ教室ｰ

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

千世子「ふー……昼間はあったかいのに夜は寒いのだ」

悠「温かさの大切がすごく分かる」

サタン「なにいってるのだ?」
ぶらんっ
亘理『悠ちゃんは寒いのだめなんだよ』
ぶらんっ

神姫「……なんで二人して逆さづり状態?」

亘理『いや、私が天井下りって説明したらサタンちゃんが真似して』

サタン「ブリッジダッシュも楽しいけど、これはこれで面白いのだ!」

摩耶「亘理ちゃんは能力的なものだろうけど、サタンちゃんはどうやって天井に張り付いてるの?」

サタン「普通に逆さに飛行(と)んでるのだ。」

悠「飛べるのか?!」

サタン「あたりまえなのだ。」

千世子「当たり前ではないのだ。」

悠「飛行できるのってレアキャラじゃね?」

サタン「ふふんっ!我はすごいのだ!」

スキュラ「そうでしょうか?メフィスト殿は普通に飛べると思いますが」

摩耶「揺光さんも飛べるよね当然」

亘理『義鷹も自力でも有翼系のなにかに変化すれば飛べるんじゃないかな』

悠「……そんなレアでもなかったな」

サタン「むかっ!」

千世子「上げて落とすのは良くないのだ。」

サタン「家臣のくせに生意気なのだ!」

悠「だから誰が家臣だ」

摩耶「下半身の化身だよね」

悠「……誰が!下半身の化身だ!」

亘理『間があったけど?』

雨「チッ」

スキュラ「不潔な……。」

悠「あれ、なにこの扱い酷くない?」

摩耶「いつもの事」

悠「それもそっかー」

神姫「……もうちょっと会話に参加したら?」

雨「話は聞いてるから平気よ」

悠「舌打ちはしっかりいれてやがったしな」

雨「ふんっ」

千世子「話しは戻るけど、飛べる妖怪やモンスターはやっぱりレベルの高いひとたちなのだ。」

悠「確かにどいつもこいつもチートだな。」

スキュラ「他の方は知りませんがメフィスト殿の能力なら今の人間の方には喜ばれるのでは?」

千世子「メフィさんの能力ってなんなのだ?」

スキュラ「寿命の九割を失う変わりにどんな願いでも叶えてくれるそうです」

悠「喜ばれませんよ?!」

スキュラ「ですか、時の権力者なら誰しも欲しがるものではありませんか?」

神姫「まぁ、確かに場合によったら寿命と引き換えにとんでもない願いを叶えて欲しがる人は多いと思うわ」