ー奇談ー學校へ行こう

ー教室(2/23/夜)ー

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業がはじまろうとしていた。

花描「ピエロ君は本物の探偵にならないのか?」

悠「は?」

花描「いや、前も暗号に詳しかったし」

悠「いやいや、ちょっと本読めば誰でも知ってるって。」

千世子「千世子も知ってたのだ!なのにあんちんが…」

悠「わかった、わかった。今日はおとなしくしとくからな?」

千世子「……じゃあじゅぎょーはじめるのだ。カバラの秘術を読み解く際に、旧約聖書と並んで重要となるアイテムが「セフィロトの樹」なのだ。」

摩耶「セフィロトって?」

悠「セフィロトの樹は……ぴよこが説明してくれるさ」

千世子「セフィロトの樹は「セフィラ」と呼ばれる十個の円を二十二本の線で結んだ、一種の幾何学的図形。こういう図形なのだ。」

神姫「…なんか見たこと有るような」

悠「新世紀エヴァンゲリオンのオープニングに映るからな。かなりセフィロトの名前だけは知ってたりするな。」

千世子「この図に、カバラの原理が記されているといのだ。」

花描「結局セフィロトの樹ってなんだ?」

千世子「セフィロトの樹は旧約聖書に登場する「エデンの園」の中心にたっていた樹のことなのだ。別名「生命の樹」とも言われるのだ。カバラによると、神はセフィロトの樹と同等のものを四つ創造し、この世界を四つの階層に分割したのだ。そして、我々人間が暮らしている世界は、この四階層の最底辺に位置するのだと言われてるのだ。」

悠「日本なら天界、人間界、地獄の三階層で真ん中だな。」

花描「一番広いのは地獄だけど」

摩耶「人間界も負けてなくない?池袋の駅数なんてFFのダンジョンより解りにくいよ」

千世子「ちなみにセフィロトの樹を作った理由は、神はこの世界を想像するためなのだ。すべてのセフィラを番号順にたどるようにエネルギーを送ったというのだ。」

悠「あ、ハガレンでもセフィロトの図はでてたな。」

千世子「カバリストたちは、この図に隠された審理を解明することによって魔法的な秘術が得られると考えていたのだ。なお、セフィロトの樹の球には一個一個意味があるのだ」

①名前:ケテル、意味:王冠、星:海王星

②名前:コクマー、意味:知恵、星:天王星

③名前:ビナー、意味:理解、星:土星

④名前:ケセド、意味:慈悲、星:木星

⑤名前:ゲブラー、意味:法力、星:火星

⑥名前:ティフェレト、意味:美、星:太陽

⑦名前:ネツァク、意味:勝利、星:金星

⑧名前:ホド、意味:水星、星:水星

⑨名前:イエソド、意味:礎、星:月

⑩名前:マルクト、意味:王国、星:地球

悠「今日は書くの多いな…」

千世子「以上カバリストじゅぎょーだったのだ。次回からはケルト・北欧の魔法使い編なのだ。」
99/100ページ
スキ