ー奇談ー學校へ行こう10

ー教室ー

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

サタン「とりゃーなのだ!」
ドゴッ!
悠「ぎゃあーーー!」
ドダダっ!

千世子「よいしょっと」
ドサッ
亘理『どしたのその本?』

千世子「次からのじゅぎょーに使う資料なのだ」

スキュラ「授業の内容がきまってのですか?」

千世子「ずばり妖怪なのだ」

摩耶「前もしたよね?」

千世子「今度は伝承編なのだ。」

悠「よーするに、マニアックなマイナー妖怪か」

神姫「いつまでひっくり返ってるの?」

悠「むしろ、不意に殴りかかってくるあの魔王娘にいってくれ。」

ベヒモス「どうして殴るモス?」

サタン「せーけんづきの練習なのだ!」

摩耶「正拳突き?」

神姫「ただ殴ってるだけに見えたけど?」

サタン「違うのか?!」

摩耶「正拳突きは、こう。」
スパンッ!

サタン「こう!」
ふぉん!

神姫「今の見てた?摩耶はまっすぐに拳を伸ばしたでしょ。サタンのはフックみたいに横から伸びてる」

サタン「???」

悠「教えただろ。構えの姿勢から突く側の拳を脇の下(または胸部の横位置)まで引き、同時に突き手と逆側の手は正拳を前に出した形もしくは受けの形をとる。 引き手とした拳を腰の回転を切り返しつつ、対象までまっすぐ突き出すが突き出した時は拳の手甲部は上向きとなる。」
スパン!スパン!

サタン「……ごちゃごちゃいわれても分からないのだ!」

摩耶「これはなかなか教えがいが有るね。悠君」

悠「面倒事を全部押し付けるよくない。」

神姫「私はスキュラの面倒を見るわ」

摩耶「じゃあ、僕はベヒモスちゃんで」

悠「チクショー!」

サタン「よろしくなのだ!はっはっは。」
バシバシ!
悠「なんだろう、若干雲水のおっさんと同じ感じがする。」

摩耶「なら、問題ないね。」

神姫「うぉい!」

亘理『そういえば皆はどこなーで寝泊まりしてるの?』

サタン「我はメフィストの部屋から別の部屋に飛んでる」

ベヒモス「グラウンドで土に潜ってるモス」

スキュラ「大浴場で休ませていただいてます」

悠「ベヒモスとスキュラはそれでいいのか……」

ベヒモス「土の中は落ち着きますモス」

スキュラ「私はもともと海で住んでいましたから、水辺の方が調子がいいのです」

神姫「まぁ、下半身は魚だものね。」

摩耶「犬のパーツもあるけど」
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