ー奇談ー學校へ行こう10

ー教室ー

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

悠「豪華な椅子は脚下」

サタン「なーんでなのだ!」

悠「ひとりだけ依怙贔屓よくない」

サタン「奴には特別な椅子をやったのだ!」

悠「名前でいいなさい!はい、おれの名前は?」

サタン「……ゆ、ゆか?」

悠「誰が床だ!」

摩耶「結花かもしれないよ」

悠「そんな大人系美女な名前は女性専門!」

スキュラ「まだ、日本語になれていない私ですが、彼のいっている日本語はおかしくないですか?」

神姫「悠はおかしい日本語しか使わないから真似しないほうがいいわよ」

千世子「そういえばみんな日本語上手いのだ」

ベヒモス「そうモス?」

亘理『誰に習ったの?』

ベヒモス「メフィストさんモス」

スキュラ「メフィスト殿です」

摩耶「一気に怪しくなってくるね」

神姫「ホントね」

悠「とにかくダメです!」

サタン「もー!我儘な奴なのだ!」

悠「どっちがじゃい!」

サタン「貴様ー!いい加減にしないと我も怒るのだ!」
ゴゴゴ!

悠「オーラを練るな!」

神姫「そうよ。迷惑だからやるなら殴り合いにしなさい」

悠「えー……」

サタン「てりゃー!」
ブンッ!
チッ!バリン!
悠「うおおぉぉっぉ!」

摩耶「パンチ自体はとてつもなくテレフォンだけど、魔王のオーラ的な何かで窓が割れたね」

悠「かすって裂けたおれの頬の心配もして!」

神姫「こっちに被害が出たら悠に責任とってもらうから」

悠「躱すことすら許されない!」

サタン「もーぃっぱーつ!」
ブォン!
ガッ!
悠「掴んでぇ!絞めるっ!」
ギュッ!
サタン「にゃぁっ?!」

スキュラ「あれは?」

神姫「撞木取り」

摩耶「日本の武術だよ」

悠「ふっ、ふふっ……完全に極めた!動けまい!」

神姫「そりゃアレだけテレフォンパンチだものね。取れない方がおかしいわ」

サタン「……」
グッググッ

悠「おい、動くな。折れるぞ」

サタン「これ……凄いのだ!身体が動かないのだ!!」

悠「……まぁ、極めてるからな」

サタン「魔力もないのにこんなことができるなんて、なかなかやるな貴様!」

摩耶「武術っていうのを知らないんだね。」

神姫「ぽいわね」

亘理『まぁ、アレだけ魔王のオーラでなんでも吹き飛ばせたら必要なさそうだし』
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