ｰ教室ｰ

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

悠「っで、おれが悠だ。小鳥遊悠」

サタン「ふむふむ」

ベヒモス「モスモス」

摩耶「覚えた?」

サタン「もちろん、全然覚えてないのだ!」

悠「ハッハッ、正直だな!」

神姫「っていっても、十人にも満たない数だけどね。ここにいるひとの数は」

悠「しかも、基本文字数も少ないしな。「ゆう」「まや」「しんき」「ちよこ」「おせん」「あめ」」

ベヒモス「モノリスさんとかは数に入ってないモス?」

モノリス【｟どうせわたしはむきぶつですからねー。あー、つめたいつめたい。｠】

悠「お前、なんかドンドン人間臭くなってくるな」

モノリス【｟これがせいちょううというなのしんかです｠】

千世子「まぁ、のんびり覚えていったらいいのだ!」

サタン「そうするのだ!」

ベヒモス「ボクもそうしますモス。」

悠「……僕っ子、幼女、ゴツイ尻尾、特殊な語尾。属性もりもりだな!」

雨「嬉しそうね」

悠「お前もロリ着物蜘蛛娘なんだから語尾に「クモ」とかつけたらどうだ?」

雨「黙れ」

悠「なぜか怒られた」

摩耶「よくあるよくある。」

スキュラ「悠さん、ひとつよろしいですか?」

悠「はいはい?なんですか、お嬢様系モン娘のスキュラさん」

スキュラ「モン娘という言い方ではなくモンスティアと呼んでいただけませんか?」

悠「あ、はい、すいません」

亘理『……私もモンスティアなのかな?』

摩耶「妖怪も含まれるの?」

スキュラ「私はそのつもりです。」

サタン「モン娘の方が覚えやすいのだ。」

スキュラ「そんな雑な言い方は恥ずべきです」

サタン「なんだよー。やるかー!」

悠「まぁまぁ、落ち着け。」

サタン「うるさいのだ!」
ドッ!
悠「?!」
ドッ、ガッ、ドタタタタッ……

摩耶「おー、吹っ飛んでいった」

亘理『いやいや悠ちゃん?!』

神姫「打撃……違うわね。触れてないし、オーラ(氣)だけで吹き飛ばしたのかしら」

摩耶「さすが魔王ってだけはあるね。」

雨「吹っ飛んだのが悠だからいいけど、他の人だったら大問題よ」

スキュラ「随分と横暴ですね」

サタン「おーぼーなんて言葉しらないのだ!」
ゴゴッ

ベヒモス「ひゃー、怖いモス!」
バッ!バッ!バッ!バッ!
ひょい!ひょい!ひょい!ひょい!
摩耶「とりあえず、その尻尾振り回すのは止めてくれないかな。」

亘理『こっちはこっちで危ない!!』

千世子「ど、どうしたらいいのだ?」

神姫「……私の後ろにいて、とりあえず、あと60秒この状況が続くなら全員まとめて吹っ飛ばすから」
ゴォォォォ

千世子「これはこれで怖いのだ…」

悠「あー、痛かった。」

モノリス【｟すいません。わたしうごけないのであんぜんなところにはこんでいただけませんか?｠】

悠「重いから嫌。」

モノリス【｟くだけたらあなたにつきささるようにとびちってやる。｠】

千世子「あんちん。止めて欲しいのだ。」

悠「んー、とりあえず、チョップ」
ゴッ!
サタン「にゃっ!」
ゴッ!
スキュラ「きゃっ!」
ゴッ!
ベヒモス「もすっ!」

悠「暴れんな!」

神姫「……この中途半端に溜めた氣はどうしたらいいかしら」

摩耶「どうせすぐに悠君に使うから溜めといたらいいよ」

神姫「そうね。」

サタン「うー!」

スキュラ「ふー!」

ベヒモス「痛いモス……。」

亘理『なんか前途多難だね……』

雨「この校舎、壊れなければいいけどね。」