ー奇談ー學校へ行こう10

ー教室ー

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

メフィスト「小鳥遊サーン」

悠「いやです」

メフィスト「マだ何もいってマせんよ!?」

悠「嫌な予感しかしないから」

メフィスト「何デデスか!?」

神姫「そりゃそうでしょ」

亘理『メフィ先生だしね』

千世子「あれ、摩耶君がいないのだ。」

悠「珍しいな。摩耶がいないとか」

メフィスト「あのー……」

悠「嫌です」

神姫「無限ループしてるわよ」

悠「そういえば金剛も最近摩耶の帰りが早くて一緒に帰れないとか言ってたな……これは事件の香りがする。」

神姫「私はやたらコーヒーの香りがするんだけど」

メフィスト「正解デス」

神姫「ん?」

メフィスト「いいコーヒー豆が手に入ったのデ、小鳥遊サーンに差シ上げようと思ったんデスが……」

悠「そういう事なら早く言ってくれよ」

雨「手のひら返しの速さ……」

メフィスト「たマーに小鳥遊サーンを刺シたくなりマース」

悠「おれもメフィストに対して同じことを思う時があるからお相子だな」

メフィスト「……」

神姫「でも、なんでコーヒー豆?」

メフィスト「ただのもらい物デース」

神姫「胡散臭い」

メフィスト「ふぁっ!?」

悠「ほらな、メフィストの信用って割と低いんだよ」

メフィスト「シクシク」

千世子「ちなみに誰にもらったのだ?」

メフィスト「ベルゼブブ様デス」

悠「今さらっとスゴイ名前出たな」

メフィスト「ああ、安心してください。人間に害のないベルゼ様デスから」

神姫「なに、害がないって、害があるのもいるの?」

メフィスト「Yes。まず、私の上司にあたるベルゼブブ様。西洋地獄の管理者ベルゼルブ、魔界の実力者ベルゼルブブデス」

悠「なるほど」

千世子「分かったのだ?」

悠「わからん」

メフィスト「例えば九尾の狐の揺光さんデスが、九尾の狐は揺光さんだけではないデスよね?それと同じでベルゼルブブという悪魔もひとりではないのデス。同じ蠅の王デも性格や能力は千差万別。私の上司のベルゼ様は人間に興味があって私と同じ善人デース。」

悠「メフィストが善人っていうので間違ってるだろ」

神姫「……まずはこの豆でコーヒー作ってメフィストに飲んでもらいましょうか」

メフィスト「本当に信用ないデスね……」
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