ー奇談ー學校へ行こう

ー教室(2/21/夜)ー

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業がはじまろうとしていた。

摩耶「最強の治癒能力ってなんだろうね」

神姫「ザオリクとかレイズじゃない?」

花描「ブリーチの織姫とか」

悠「いや、クレイジーダイヤモンドだろ。」

摩耶「三者三答だね」

悠「っか、ザオリクは治癒じゃなく蘇生だろ。織姫の能力も拒絶による復元だし…。」

千世子「そういう議論は終わりがないのだ。なのでじゅぎょーにはいるのだ」

【プリースト】
世界中の神の力を借りる

悠「ゾクッ」

花描「どした?」

悠「いや、神父とか僧侶とかの言葉を聞くと背筋に寒気が…」

花描「悪魔かなんかか?」

千世子「「クレリック」と「プリースト」はいずれも「僧侶」として扱われるのだ。きちんとした定義を見ていくと「プリースト=カトリックの神父」「クレリック=プロテスタントの牧師」という違いがあるのだ。」

摩耶「クレリックのときに聞いたね。」

千世子「架空の世界の話なら、カトリックもプロテスタントも関係ないため、文学やゲームの世界に登場する僧侶は、クレリックでもプリーストでもどっちでもいい気がするのだが、実際に小説やゲームに登場する「僧侶」を見ていくと、プリーストは少数派で、どちらかといえばクレリックばかりで占められているようなのだ。」

悠「アンデルセンみたいなのはプリーストに入るのか。」

摩耶「あれはまた別だよね」

千世子「理由はおそらく、カトリック(プリースト)の十字架には、キリストが張り付けにされていることにあると思うのだ。宗教上の理由で、カトリック(クレリック)が利用する十字架は「何もないただの十字架」なのだ。」

花描「なるほど、ゲームとかだと、やっぱりただの十字架の方が利用しやすい訳だ。ただの十字架をだすとなったら、プリーストじゃなくクレリックを登場させたが理屈に合うな。」

千世子「そうなのだ。ところで「カトリックか?プロテスタントか?」という問いは、いずれにしてもキリスト教に限定した話なのだ。」

神姫「じゃあ、キリスト教以外の宗教における僧侶はどうよべばいいの?」

千世子「この場合は「プリースト」と呼ぶケースが多いのだ。」

神姫「そう」

千世子「作品によっては、プリーストとクレリックの両方が登場する世界も存在するのだ。このようなケースだとなぜか「プリーストは回復魔法特化型」「クレリックは回復魔法と打撃戦闘の両立型」という設定になっていることが多いのだ。その根拠は不明なのだ」

悠「そういや、ソーサリアンオンラインだとプリーストよりクレリックのが多く能力を備えるけど、それだけ中途半端なせいのうだったな」

千世子「プリーストのじゅぎょーはここまでなのだ。」
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