ー奇談ー學校へ行こう10
ー教室ー
毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。
悠「いいお歳を」
千世子「あんちん早いのだ。」
悠「でも、31日だし」
亘理『一年って早いね』
摩耶「だよねー」
【ギルガメッシュ&エンキドゥ】
千世子「はい、じゅぎょータイムなのだ。トルコ東から南東へ伸び、ペルシア湾にそそぐ二本の川、チグリス川とユーフラテス川。この二つの皮には差乗れた地域は世界四大文明の一つ「メソポタミア文明」と「楔形文字」を生み出した豊かな土地なのだ。」
神姫「ここではどういう年越しを?」
亘理『冥ちゃんのおせちで』
摩耶「いいね」
雨「あとはメフィストが蕎麦を作るけどマズいから大抵美兎の年越し月見うどんになる」
摩耶「不味いんだ」
千世子「世界最古の文字といわれる楔形文字は、今から4000年も前に世界最古の英雄物語「ギルガメッシュ叙事詩」を作り上げたのだ。そしてこの物語の主人公であるギルガメッシュは、世界最古の英雄と呼ぶことができるのだ。彼は人間の身でありながら神と戦った英雄なのだ。」
亘理『めちゃボソボソしてる』
悠「蕎麦って難しいからな。おれは元からそんなにそば食べないけど」
摩耶「悠君は毎年年越しラーメンっていってたね」
悠「夜中のラーメン最高」
神姫「ただの夜食じゃない」
千世子「ギルガメッシュはユーフラテス川の下流、現在のイラク中部にあった都市国家「ウルク」の王なのだ。祖の身体に流れる血の3分の2が神、3分の1が人間のものだったというのだ。その成果ギルガメッシュは長寿であり、126年もの間ウルクを統治したのだ。」
義鷹「なんだ今日も来てるのか」
悠「よう。挨拶も兼ねてな」
摩耶「悠君はフライング気味だったけどね」
義鷹「一年なんてすぐなんだから別に祝わなくてもなぁ。100年毎でいい」
神姫「人間は一部の長寿しか祝えないわね。」
千世子「ギルガメッシュは屈強な戦士でもあり、我儘な暴君だったのだ。神を信仰せず、他国から女性を誘拐するなどやりたい放題。民衆は王の行いに腹を立て、神々に助けを求めたというのだ。しかしギルガメッシュのこの性格は「エンキドゥ」という男の出会いをきっかけに変わり始め、やがて王にふさわしい人格を身に着けていったのだ。」
悠「妖怪だと1年は100年くらいの感覚なのか」
冥「義鷹が特別なだけですナ」
メフィスト「デスね」
義鷹「テメーらも似たようなもんだろ」
亘理『妖怪によってもバラバラっぽいよ』
千世子「ギルガメッシュは物語の登場人物だが、同時に実在の王でもあったと考えられているのだ。日本がまだ弥生時代にも入っていない紀元前28~27世紀ごろの記録には、確かに「ギルガメッシュ」という王が存在するのだ。ギルガメッシュは死後に冥界の神として信仰されるようになったというのだ。紀元前の中東地域では、王などの偉人を死後に神として信仰することが少なくなかったのだ。」
美兎「私はとりあえず原稿も終わったし気が楽だわ」
悠「ご苦労さん」
亘理『お餅つきは?』
美兎「……まだ仕事残ってたわ」
摩耶「兎のつくお餅」
神姫「まさにめでたい一品ね。」
千世子「しかし別の研究は、紀元前のメソポタミアには実在の人間を神として信仰していた例はないと主張しているのだ。これが正しいとすれば、神として信仰されていたギルガメッシュはやはり架空の人物ということになるのだ。今日はここまでで続きは年明けなのだ!」
毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。
悠「いいお歳を」
千世子「あんちん早いのだ。」
悠「でも、31日だし」
亘理『一年って早いね』
摩耶「だよねー」
【ギルガメッシュ&エンキドゥ】
千世子「はい、じゅぎょータイムなのだ。トルコ東から南東へ伸び、ペルシア湾にそそぐ二本の川、チグリス川とユーフラテス川。この二つの皮には差乗れた地域は世界四大文明の一つ「メソポタミア文明」と「楔形文字」を生み出した豊かな土地なのだ。」
神姫「ここではどういう年越しを?」
亘理『冥ちゃんのおせちで』
摩耶「いいね」
雨「あとはメフィストが蕎麦を作るけどマズいから大抵美兎の年越し月見うどんになる」
摩耶「不味いんだ」
千世子「世界最古の文字といわれる楔形文字は、今から4000年も前に世界最古の英雄物語「ギルガメッシュ叙事詩」を作り上げたのだ。そしてこの物語の主人公であるギルガメッシュは、世界最古の英雄と呼ぶことができるのだ。彼は人間の身でありながら神と戦った英雄なのだ。」
亘理『めちゃボソボソしてる』
悠「蕎麦って難しいからな。おれは元からそんなにそば食べないけど」
摩耶「悠君は毎年年越しラーメンっていってたね」
悠「夜中のラーメン最高」
神姫「ただの夜食じゃない」
千世子「ギルガメッシュはユーフラテス川の下流、現在のイラク中部にあった都市国家「ウルク」の王なのだ。祖の身体に流れる血の3分の2が神、3分の1が人間のものだったというのだ。その成果ギルガメッシュは長寿であり、126年もの間ウルクを統治したのだ。」
義鷹「なんだ今日も来てるのか」
悠「よう。挨拶も兼ねてな」
摩耶「悠君はフライング気味だったけどね」
義鷹「一年なんてすぐなんだから別に祝わなくてもなぁ。100年毎でいい」
神姫「人間は一部の長寿しか祝えないわね。」
千世子「ギルガメッシュは屈強な戦士でもあり、我儘な暴君だったのだ。神を信仰せず、他国から女性を誘拐するなどやりたい放題。民衆は王の行いに腹を立て、神々に助けを求めたというのだ。しかしギルガメッシュのこの性格は「エンキドゥ」という男の出会いをきっかけに変わり始め、やがて王にふさわしい人格を身に着けていったのだ。」
悠「妖怪だと1年は100年くらいの感覚なのか」
冥「義鷹が特別なだけですナ」
メフィスト「デスね」
義鷹「テメーらも似たようなもんだろ」
亘理『妖怪によってもバラバラっぽいよ』
千世子「ギルガメッシュは物語の登場人物だが、同時に実在の王でもあったと考えられているのだ。日本がまだ弥生時代にも入っていない紀元前28~27世紀ごろの記録には、確かに「ギルガメッシュ」という王が存在するのだ。ギルガメッシュは死後に冥界の神として信仰されるようになったというのだ。紀元前の中東地域では、王などの偉人を死後に神として信仰することが少なくなかったのだ。」
美兎「私はとりあえず原稿も終わったし気が楽だわ」
悠「ご苦労さん」
亘理『お餅つきは?』
美兎「……まだ仕事残ってたわ」
摩耶「兎のつくお餅」
神姫「まさにめでたい一品ね。」
千世子「しかし別の研究は、紀元前のメソポタミアには実在の人間を神として信仰していた例はないと主張しているのだ。これが正しいとすれば、神として信仰されていたギルガメッシュはやはり架空の人物ということになるのだ。今日はここまでで続きは年明けなのだ!」