ｰ教室ｰ

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

悠「亘理、ちょっと引っ張ってくれ。」

亘理『あいよー』
ググッ
悠「あー……きもちいー……」

花子『……宙に浮くレベルで引っ張られて気もちいいもんかね。』

摩耶「ぶら下がり健康法」

神姫「マイナスイオンレベルで信ぴょう性に問題あるわね。」

悠「でもまぁ、思いっきり背伸びできて気持ちいいぞ。よっと」
スタッ

亘理『私の方が腕抜けそうで怖い』

摩耶「約百キロを吊り上げてるわけだしね。」

千世子「亘理ちゃん頑張りすぎなのだ。」

悠「妖怪パワーだな」

神姫「というか、サイコキネシス(ポルターガイスト?)で吊り上げちゃダメなの?」

亘理『できないこともないけど……アレって細かい動作には不向きだから引っ張り上げて投げ飛ばしちゃいそう』

悠「悪霊の攻撃じゃん」

摩耶「幽波紋」

悠「スタンド!?」

摩耶「パワー型で範囲は校舎内全域、ポルターガイストと壁の中に潜航できる」

悠「アナスイのダイバーダウン並に強力だ」

亘理『スタンドじゃありません!』

摩耶「でも、悠君に着けるとしたら?」

亘理『……ありかな』

悠「いや、おれ取り憑かれるのはちょっと」

亘理『その気にさせといて!!』

悠「怒られた」

花子『阿保だわ』

雨「阿保ね」

悠「キンチョール振りまくぞ!」

雨「やめろぉ!」

花子『性質が悪い』

摩耶「でも、実際振りまいたことはないから」

悠「振りまいて死なれたら後味悪いからな。」

雨「いっぺん呪われろ!」

悠「たくさん呪われてますよ!!」

亘理『悲しいなぁ』

摩耶「事実っていうのがなおさらね。」

悠「でもまぁ、蜘蛛といえばペンで突きまわして飛び出た内臓を舐める漫画家がいるしな」

摩耶「露伴先生」

雨「なぜ、その話を今はした?ん?」
グッ!ゴッゴッ!
悠「なんとなく。」

亘理『めっちゃ蹴られてる』

神姫「折れたらいいのにね。」

摩耶「案外、折れないんだよね。」

悠「さらっと怖いこと言うのやめなっせ」

花子『やっぱり人間怖いわ』

千世子「あんちん達が特別なだけなのだ」

悠「いや、ぶっちゃけ薄暗いトイレで花子さんとかが現れる方が怖いよな」

摩耶「まぁ、男子トイレには出ないだろうけどね」

神姫「出たらぶっ飛ばすわ」

花子『怖ぇよ!』