ー奇談ー學校へ行こう10
ー教室ー
毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。
悠「コカトリスがバロンサイズになって困ってるんだが」
メフィスト「引き取りマしょうか!」
悠「それはいい」
メフィスト「チッ」
悠「今、舌打ちしたよな?」
メフィスト「気のせいデース」
摩耶「悪魔だねぇ」
神姫「まぁ、悪魔ね」
【サムソン】
千世子「はい、じゅぎょーしますなのだ。ユダヤ教の重要な書物「旧約聖書」に納められた「土師記」なのだ。この書物は、中東で暮らしていたユダヤ人の各部族の指導者「土師」の活躍について書いた本なのだ。サムソンは12人いる土師のひとりで、怪力で鳴らした英雄なのだ。」
花子「コカトリス?」
モノリス【⦅おすにわとりとへびとをあわせたようなすがたの、でんせつじょうのいきものである。ふらんすごでは「こかどりーゆ」とよばれ、とかげのすがたをしているとされます⦆】
花子「なんでそんな化け物が一般家庭で飼われてる……」
摩耶「そんなこといったら、花子さんだってトイレ妖怪なのにであるいてるよ?」
花子「いや、私は……まぁ……うん。」
神姫「答えられてないわよ」
悠「古風なおかっぱガールなのに口と目つきが悪いのはレアだからいいんじゃね?」
千世子「サムソンは、神の力によって不妊症の女性から生まれたのだ。稀に見る稀に見る怪力の持ち主で、素手でライオンと戦い、顎を引き裂いてしまったこともあるのだ。」
花子「トイレに沈めるぞ!!」
悠「なにそれ、普通に嫌だわ」
亘理『花子さん怖っ!』
悠「トイレに沈めるとか……ヤクザみたいだ」
神姫「ヤクザが沈めるのは海とかでしょ」
千世子「サムソンの人生は、当時ユダヤ民と対立していた「ペリシテ人」との戦いに終始しているのだ。だがサムソンの戦いには、他の11人の土師と大きく違う点が二つあるのだ。ひとつは、他の土師たちが主に指揮官として活躍していたのに対し、サムソンは個人的武勇で敵と戦ったこと。もう一つはサムソンは神のためというよりも、個人的な怒りや復讐のために戦ったという事なのだ。」
メフィスト「それよりもコカトリスは個体にもよりマスが、馬くらいになりマスよ」
悠「マジかよ。」
摩耶「普通に乗れそうだね」
悠「今ですら子供なら二人くらい乗せられるしな」
神姫「そういえば石化は?」
千世子「自分が出したなぞかけを解かれたことに腹を立てて30人、ペリシテ人の女性を妻にしようとして失敗した時は1000人のペリシテ人を、サムソンはひとりで虐殺したのだ。たいまつを身に着けた動物を消しかけ、ペリシテ人の街を焼き払ったこともあるのだ。」
悠「石化……あ、言われてみたら石化ビームもブレスも毒も出さないな」
花子「出してたら大問題だろ」
亘理『確かに』
悠「後楽に毒とか石化とかかけて欲しいんだけどなぁ」
摩耶「ちゃくちゃくと殺す気が本気だね」
千世子「サムソンの行いは現代のわれわれから見ればとても英雄とは言えないが、神の祝福を受けてユダヤ民族の敵と戦ったという一点によって、ユダヤ教にとってのサムソンは確かに英雄なのだ。聖書には「ユダヤ教にとっては英雄だが、相手から見ればただの虐殺者」となる人物が、サムソン以外にも複数登場するのだ。」
メフィスト「んー、恐らくデスが……」
悠「恐らくなんだ?」
モノリス【⦅どくそがたまっていないのかもしれません。ここちよくていねいなかんきょうでそだってみためはこかとりすですが、なかみはしっぽがへびのにわとりになっているのかと。⦆】
悠「それ、ある意味怖いな」
摩耶「後楽さんを食べさせれば一気に毒素が溜まるかもね。」
千世子「サムソンには生まれつき3つの弱点があったのだ「髪をそってはいけない」「死体に触れてはいけない」「ブドウやワインなどを食べない、飲まない」だがこれらの弱点のほかにもサムソンには重大な弱点があったのだ。サムソンは女性に弱かったのだ。」
悠「……」
花子「おい、ありかなって顔してるぞ」
亘理『悠ちゃんのストレス源の一つっぽいしね。』
摩耶「まぁ、食べさせたら逆にしにそな気もするけど」
神姫「煮ても焼いても食えない狸だしね」
千世子「サムソンは自分がほれた女性に、何度もしつこく弱点を聞かれ、ついに根負けして弱点を白状してしまうのだ。ペリシテ人に弱点を突かれて力を失ったサムソンは捉えられ、両目をくり抜かれてしまうのだ。もはやこれまでと悟ったサムソンは、最後の剛力を発揮し、ペリシテ人3000人を道連れに死んでいったのだ。「英雄色を好む」という有名な言葉があるが、その意味では確かにサムソンは英雄だといるのだ。以上、サムソンのじゅぎょーだったのだ。」
毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。
悠「コカトリスがバロンサイズになって困ってるんだが」
メフィスト「引き取りマしょうか!」
悠「それはいい」
メフィスト「チッ」
悠「今、舌打ちしたよな?」
メフィスト「気のせいデース」
摩耶「悪魔だねぇ」
神姫「まぁ、悪魔ね」
【サムソン】
千世子「はい、じゅぎょーしますなのだ。ユダヤ教の重要な書物「旧約聖書」に納められた「土師記」なのだ。この書物は、中東で暮らしていたユダヤ人の各部族の指導者「土師」の活躍について書いた本なのだ。サムソンは12人いる土師のひとりで、怪力で鳴らした英雄なのだ。」
花子「コカトリス?」
モノリス【⦅おすにわとりとへびとをあわせたようなすがたの、でんせつじょうのいきものである。ふらんすごでは「こかどりーゆ」とよばれ、とかげのすがたをしているとされます⦆】
花子「なんでそんな化け物が一般家庭で飼われてる……」
摩耶「そんなこといったら、花子さんだってトイレ妖怪なのにであるいてるよ?」
花子「いや、私は……まぁ……うん。」
神姫「答えられてないわよ」
悠「古風なおかっぱガールなのに口と目つきが悪いのはレアだからいいんじゃね?」
千世子「サムソンは、神の力によって不妊症の女性から生まれたのだ。稀に見る稀に見る怪力の持ち主で、素手でライオンと戦い、顎を引き裂いてしまったこともあるのだ。」
花子「トイレに沈めるぞ!!」
悠「なにそれ、普通に嫌だわ」
亘理『花子さん怖っ!』
悠「トイレに沈めるとか……ヤクザみたいだ」
神姫「ヤクザが沈めるのは海とかでしょ」
千世子「サムソンの人生は、当時ユダヤ民と対立していた「ペリシテ人」との戦いに終始しているのだ。だがサムソンの戦いには、他の11人の土師と大きく違う点が二つあるのだ。ひとつは、他の土師たちが主に指揮官として活躍していたのに対し、サムソンは個人的武勇で敵と戦ったこと。もう一つはサムソンは神のためというよりも、個人的な怒りや復讐のために戦ったという事なのだ。」
メフィスト「それよりもコカトリスは個体にもよりマスが、馬くらいになりマスよ」
悠「マジかよ。」
摩耶「普通に乗れそうだね」
悠「今ですら子供なら二人くらい乗せられるしな」
神姫「そういえば石化は?」
千世子「自分が出したなぞかけを解かれたことに腹を立てて30人、ペリシテ人の女性を妻にしようとして失敗した時は1000人のペリシテ人を、サムソンはひとりで虐殺したのだ。たいまつを身に着けた動物を消しかけ、ペリシテ人の街を焼き払ったこともあるのだ。」
悠「石化……あ、言われてみたら石化ビームもブレスも毒も出さないな」
花子「出してたら大問題だろ」
亘理『確かに』
悠「後楽に毒とか石化とかかけて欲しいんだけどなぁ」
摩耶「ちゃくちゃくと殺す気が本気だね」
千世子「サムソンの行いは現代のわれわれから見ればとても英雄とは言えないが、神の祝福を受けてユダヤ民族の敵と戦ったという一点によって、ユダヤ教にとってのサムソンは確かに英雄なのだ。聖書には「ユダヤ教にとっては英雄だが、相手から見ればただの虐殺者」となる人物が、サムソン以外にも複数登場するのだ。」
メフィスト「んー、恐らくデスが……」
悠「恐らくなんだ?」
モノリス【⦅どくそがたまっていないのかもしれません。ここちよくていねいなかんきょうでそだってみためはこかとりすですが、なかみはしっぽがへびのにわとりになっているのかと。⦆】
悠「それ、ある意味怖いな」
摩耶「後楽さんを食べさせれば一気に毒素が溜まるかもね。」
千世子「サムソンには生まれつき3つの弱点があったのだ「髪をそってはいけない」「死体に触れてはいけない」「ブドウやワインなどを食べない、飲まない」だがこれらの弱点のほかにもサムソンには重大な弱点があったのだ。サムソンは女性に弱かったのだ。」
悠「……」
花子「おい、ありかなって顔してるぞ」
亘理『悠ちゃんのストレス源の一つっぽいしね。』
摩耶「まぁ、食べさせたら逆にしにそな気もするけど」
神姫「煮ても焼いても食えない狸だしね」
千世子「サムソンは自分がほれた女性に、何度もしつこく弱点を聞かれ、ついに根負けして弱点を白状してしまうのだ。ペリシテ人に弱点を突かれて力を失ったサムソンは捉えられ、両目をくり抜かれてしまうのだ。もはやこれまでと悟ったサムソンは、最後の剛力を発揮し、ペリシテ人3000人を道連れに死んでいったのだ。「英雄色を好む」という有名な言葉があるが、その意味では確かにサムソンは英雄だといるのだ。以上、サムソンのじゅぎょーだったのだ。」