ｰ教室ｰ

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

悠「ところにより夏日とか最高だな、おい」

摩耶「超爆弾低気圧ってやつかな」

神姫「初雪観測された場所もあるそうだけどね」

悠「そりゃ最低だ」

千世子「雪綺麗なのだ」

悠「綺麗でも奴らのレイ脚力はチートだぞ」

花子『チートってなんだよ』

悠「ズルいとか騙すって意味だ」

花子『別に意味は聞いていない!』

悠「怒りっぽい娘ねぇ」

恋「怒らせとるんじゃろ」

悠「ふぁっ!?」

摩耶「悠君は寒いの苦手なんだよ。だから、雪とか氷とかがチートなの」

花子『むちゃくちゃね』

悠「あと、風呂に入ろうとしたとき天井から水滴が落ちてきて首筋に当たるのが致命傷になる」

亘理『致命傷なの?!』

悠「滑って転んで失神する」

摩耶「でも死なない」

神姫「死なないのよねぇ……」

悠「なんでそんなしみじみ言うの?ねぇ?」

アリス『うふふ』

千世子「アリスちゃんが笑ってるのだ」

悠「飴あげるから帰りなさい」

アリス『チョコレートがいいわ』

悠「持ってないわ」

摩耶「いる?カシューナッツチョコレートだけど」

アリス『ありがとう』
スゥッ……

神姫「差し出した一個じゃなくて箱の方を持っていったわね」

摩耶「なかなかやるね。」

悠「すまん。我儘なフロイラインなんだ」

花子『なんで英語を混ぜた』

千世子「千世子もチョコ欲しいのだ」

悠「ちよこだけに?」

神姫「悠。これ見て」
スッ
悠「指だな」

神姫「突」
ずぶっ!
悠「めちゃ痛い!」

亘理『うわぁ……ガッツリ刺さってた』

摩耶「はい、一個しかないけどどうぞ」

千世子「いいのだ?」

摩耶「うん。っていうか、チョコ食べたいと思って買ったんだけど1.2個食べたら満足しちゃってどうしようかと悩んでたからいいんだよ」

悠「ああ、おれもスイカの真ん中だけくりぬいて食べたいとかあるわ」

亘理『ド贅沢……っていうか、タフだね』

悠「エロいことを考えてなかったら危なかった」

花子『目を刺されながらエロいこと考えてる奴のがあぶねぇよ』

悠「危ない男はモテるんだゼ?」

摩耶「悠君はモテモテだもんね!」

悠「いやー、そんなぁ、でへへへ」

亘理『ガブッ!』

悠「久々に噛まれた……」