ｰ教室ｰ

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

悠「ふー、寒いなぁ。ズズッ」

千世子「確かに寒いのだ」

摩耶「何飲んでるの?」

悠「ぜんざい」

恋「わざわざ作ってくるもんでもないじゃろ」

悠「恋はいらないらしいから皆のんでいいぞ」

恋「うぉい!」

悠「しかし、まだ寒いなぁ」

花子『寒さに弱すぎだろう』

悠「おトイレさん!」

花子『ぶっ殺すぞ!』

テケテケ「花子君、落ち着き給え」

悠「おお、今日は上半身も一緒か」

テケテケ「下半身がなくても私は一流だ」

千世子「なにいってるのだ?」

花子「無視していい」

冥「おや、何か甘い匂いがしてまいナ」

神姫「ぜんざいよ。よかったらどうぞ」

冥「どうもですナ」

義鷹「よいしょっと」
がしゃん!

悠「ストーブ!ストーブじゃないか!」

冥「そうそう。寒くなってきたので必要と思って持ってきましたナ」

義鷹「っか、動くのか?」

冥「壊れてはないと思いますナ」

悠「入れよう、すぐ入れよう!」

花子『食いつきすぎだろ』

恋「すまんのう、やかましい奴で」

雨「アンタのせいではないよ」

悠「スイッチ、オン!」
ゴォォォ!

テケテケ「ふむ、火は着いたな」

義鷹「しかし、なんだ、火が変だぞ」

モノリス【｟みなさん、なにかそのひからはんのうをかんじますよ!｠】

ストーブ【オオオオォ、我はイーフリートォォォォ!】

テケテケ「おいおい、喋りだしたぞ」

ストーブ【我は炎のォォ……】

悠「スイッチオフ」
プッ、ボッ……

千世子「普通に消えたのだ」

神姫「悪いのは誰だと思う?」

亘理『メフィ先生』

冥「ちょっとお話する必要がありそうですナ」
タッタッタッ

摩耶「迫力のある背中」

悠「義鷹、このストーブどうにかしといてくれ」

義鷹「無機物はまずいんだけどな」
ガバッ!パキキッ、ゴリッ、バリンッ!

花子『オイオイ、ストーブ食ってるよ』

ボッ!
炎【待て待て待て!】

義鷹「バキッバリボリっ、ゴクン!」

摩耶「なんか炎が零れ落ちたよ」

炎【おおお、お前らぁ!】

悠「あ、これあったかい。」

神姫「火だからそりゃそうでしょ」

炎【無視をするなぁ!】

悠「あ?水かけるぞ、こら」

花子『容赦ねぇ』

恋「少しは話を聞いてやれ」