ー奇談ー學校へ行こう10

ー教室ー

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

悠「寒い」

摩耶「悠君」

悠「寒いデス」

摩耶「ダメだね。寒さで思考停止してる。いや、思考凍結かな」

花子『そのまま捨ててしまえ』

雨「同感」

亘理『花子さん、また来てたんだ』

骸骨「ワタシもいますよ」

摩耶「標本てみると壊したくなるよね」

骸骨「普通に恐怖を感じています」

千世子「あんちん、冥ちゃんにホットコーヒーもらってきたのだ」

悠「ずるるるるっ!」

摩耶「全力で啜った」

神姫「音が汚い」

悠「はーーー……温まったぁ」

千世子「あんちんは寒さに弱すぎるのだ」

悠「氷耐性-極振りだからな」

摩耶「マイナス極振りってゴミだよね」

悠「おれの魅力でそこは補う」

神姫「悠の魅力って何?」

摩耶「殴っても壊れないオモチャ」

神姫「……なるほど」

悠「なっとくしないで!」

千世子「寒さで壊れかけてたのだ」

摩耶「殴っては壊れないから」

悠「いや、壊れるよ?!」

神姫「サンドバックってことでOk?」

悠「Ok……っていわないよ?」

摩耶「残念」

亘理『悠ちゃん元気になったね』

悠「温かいものを飲んだからな。これで五分は大丈夫だ」

亘理『五分だけ?!』

摩耶「ホットドリンクより寒さ無効装備がいるね。」

神姫「強走薬飲ませとけばいいわよ」

悠「そっちのほうが高くつくし寒さ防げないんですけど」

神姫「凍えて耐性をあげていきなさい」

悠「トイレの神様、どう思います?」

花子『誰がトイレの神さまだ!』

摩耶「妖怪より各上になったよ?」

花子『妖怪なめんな!』

悠「この時期はトイレ寒くない?」

花子『うるせーよ!!』

神姫「むしろトイレって温かいでしょ」

摩耶「便座の温度を最強にして放置するやつはギルティ」

悠「キンキンに冷えた凶器みたいな便座よりいいだろ」

神姫「私はトイレットペーパーの先を三角に折ってるのが嫌。なんで一度人がベタベタ触って物を使わないといけないのよ」

花子『トイレトークするナな!』

悠「トイレトークってやっぱり盛り上がるよな」

千世子「そうなのだ?」

悠「そりゃトイレだからな」

亘理『意味が分からないよ』

悠「かならずみんな使うから共通の話題がある」

花子『無理やりすぎだろ』
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