ー奇談ー學校へ行こう10

ー教室ー

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

悠「この前、ていうか、昨日の話していい?」

摩耶「嫌って言ったら?」

悠「シチュー食べたいっていう」

摩耶「じゃあ、昨日の話していいよ」

悠「うん!」

花子『あの会話の意図は?』

千世子「あるわけないのだ。」

神姫「トイレさん、また来てたのね。」

花子『花子さんと呼べ!』

神姫「ああ、名前の方でよかったのね。」

花子『トイレが名字じゃねーからな!!』

雨「不憫だ」

悠「でも、御手洗(おてあらい)って名字もあるし」

花子『御手洗(みたらい)さんに謝れ』

悠「阿山礼(あやまれい)ってやつ……」

摩耶「織田真理、阿山礼、つぎは何が出てくるかな」

千世子「下手なキラキラネームより普通なところがなんか悲しいのだ」

花子『何の話なんだか…』

悠「いや、昨日コタツで寝てたんだけど、何か温くないんだよ」

千世子「まず、炬燵で寝るのは良くないのだ」

悠「むしろ寝るもの。寝具、いや、神具!!」

神姫「うるさい」

悠「あ、はい」

亘理『それで?』

悠「ああ、まさか壊れたのかと思って温度のスイッチいじったら全く反応しない……絶望に満ちかけたその時、コンセントをみたら引っこ抜けてた……HAHAHA~ってはなし」

花子『笑い方がうざい』

摩耶「真桜ちゃんが引っこ抜いてた説」

神姫「切断されてないだけマシじゃない?」

悠「ゾッとするからやめて」

亘理『暗にコタツで寝るなってことじゃない?』

悠「はは、ご冗談を」

花子『風邪ひいて寝込め』

雨「同意」

悠「風邪ひかないし」

摩耶「馬鹿は風邪ひかない」

悠「え?」

摩耶「(バ)カッコいいと風邪ひかない」

悠「照れるわぁ」

摩耶「チョロい」

千世子「確かに風邪ひくようなタイプじゃないのだ」

悠「風邪ひくよりももっと怖いものがたくさんある」

神姫「たとえば?」

悠「ナメクジンシー」

摩耶「出た」

悠「まぁ、最近はコカトリスが食いつくしてくれてるからいいんだが」

千世子「ナメクジたべるのだ?!」

悠「蜘蛛も……ハッ!」

雨「こっちみてんじゃないわよ!!」

花子『なんかもう性質悪いな』

神姫「悠がひとつのばい菌みたいなものだからね」

摩耶「細菌……いや、生物兵器枠?」
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