ー奇談ー學校へ行こう10

ー教室ー

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

悠「昨日ナメクジンシーより厄介なのが出た」

摩耶「当ててみようか……」

亘理『もちろん、ゴキブリ』

千世子「大きい蛾とか?」

悠「いや、ムカデ」

神姫「それは厄介ね…」

摩耶「さすがの神姫さんもムカデは嫌?」

神姫「好む好まないの枠ならゴキブリもムカデもナメクジも好きではないわよ」

悠「よかったな、蜘蛛が入ってなかったぞい」

雨「やかましい」

亘理『ムカデは嫌だよね。毒あるし気持ち悪いし』

悠「昔、頭に落ちてきたムカデに噛まれて大変な目にあったことがある」

神姫「住み心地良さそうだものね」

悠「おれのキューティクルはそんなためのものではない!!」

摩耶「どんなためのもの?」

悠「そりゃ……おれの魅力のためかな」

神姫「ムカデに伝わったってことじゃない?」

摩耶「じゃあ、ナメクジにも伝わってるね」

悠「いやだーーー!」

冥「なんの騒ぎですかナ?」

千世子「冥ちゃん、あんちんの髪の毛の魅力についてなのだ」

神姫「ムカデについてだった気もするけど」

冥「悠さんの髪の毛の魅力だったら、アレなのナ。ひらひらしていて猫が飛びつきたくなるのナ。」

悠「それはまぁ……ムカデとかナメクジよりはましだわ」

摩耶「またまたぁ」

悠「本気だよ!」

神姫「で、ムカデはどうしたの?」

悠「割りばしで掴んで熱湯で殺した」

千世子「残酷なのだ」

悠「いいんだよ。害虫だし。あいつらの生命力はシャレにならないし」

亘理『殺虫剤ぐらいなら平気だもんね。』

悠「焼き殺すのが一番だが、室内だからね。熱湯が一番だ」

千世子「でも、あんちんよくお箸で掴めるのだ。普通に脱出してよじ登ってきそうなのだ」

悠「そうなったら箸ごと投げ捨てる」

神姫「場合によったら逃げられるし、第二次被害がせ出るわね」

摩耶「弾針剄で圧殺したらいいのに」

悠「潰れた後の処理がなぁ」

神姫「釜茹でにしたあとの死体処理も大概だと思うわ」

悠「割りばしごとポイですよ」

千世子「何かやっぱり残酷な気がするのだ」

摩耶「まぁ、そこは害虫と割り切るしかないね」

悠「まぁ、雨は安心しとけ」

雨「そこで私に話を振るんじゃない!!」

神姫「ちなみにムカデの妖怪っているの?」

冥「私はあったことないのナ。でも、居るのはいるはずですナ」
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