ー奇談ー學校へ行こう10
ー教室ー
毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。
悠「スタンド!レンダイコーン!」
恋大根【……】
トタタ!
千世子「楽しいのだ?」
悠「そこそこかな。」
摩耶「『世界』(ザ・ワールド) 時よ止まれッ!」
悠「……」
ピタッ
摩耶「この通りノリはいいからこっちから遊ぶ際は楽しいよ」
千世子「成程なのだ」
悠「最後の……エメラルドスプラッシュ……」
神姫「そして勝手に死んだわよ」
【クー・フー・リン&ディルムッド・オディナ】
千世子「はい、じゅぎょーしますなのだ。イギリスの西に浮かぶアイルランド島には、「ケルト神話」という神話があるのだ。この神話はギリシャ神話に負けない英雄の宝庫なのだ。ケルト神話は「ダーナ神話」「アルスター神話」「フィアナ神話」に分かれており、英雄はアルスター神話とフィアナ神話に集中しているのだ。アルスター神話を代表する英雄がクー・フー・リンなのだ。」
亘理『ペルソナだと割と序盤優秀だよね。クー・フー・リン』
摩耶「あれ、亘理ちゃんペルソナするの?」
亘理『悠ちゃんの勧めで』
摩耶「なるほど。」
悠「好きなペルソナはインキュバス、ネコショウグン、マーラです」
神姫「間にいるネコショウグンが可愛そうで仕方ない」
千世子「クー・フー・リンは超人的な肉体を持つ、半神半人の英雄なのだ。ふだんは美男子だが、戦いで興奮すると髪の毛が逆立ち、片目がめり込んで反対側の目が飛び出す。そして筋肉が巨大に膨れ上がり、化け物じみた姿に変貌するのだ。」
悠「スタンドとペルソナって近いものがあるよな。」
神姫「遠からず近からずだと思うけど」
悠「スパイダーマンとスパイダーマッ的な違いか」
雨「何の違いよそれ」
悠「蜘蛛だけに蜘蛛男の話には食いついた」
雨「やかましい!」
千世子「クー・フー・リンの武器は投げると穂先が30に分裂して敵を引き裂くという投げやり「ゲイボルグ」。クー・フー・リンはこの槍を女戦士スカサハから授かり、足を使ってゲイボルグを投げるという必殺技を見につけたのだ。クー・フー・リンは、この超人的な肉体で、生まれ故郷のアルスターを、隣国の侵略からたった一人で守り抜いた英雄なのだ。」
亘理『スパイダーマッてなに?』
摩耶「俗に言う東映版スパイダーマン。詳しくはググって」
悠「ググれだと?許せるっ!」
摩耶「って、いう謎テンションのスパイダーマッなんだよ」
亘理『わかったような、分からないような…』
悠「地獄からの使者、スパイダーマッ!」
神姫「根本的に間違ってる」
千世子「「アルスター神話」より後の時代を描く「フィアナ神話」には、クー・フー・リンとは気色の違う英雄が登場するのだ。その名はディルムッド・オディナ。二人の最大の違いは、ディルムッドが戦いだけではなく、愛に生きる英雄だったことなのだ。」
摩耶「まぁ、日本だとスパイダーマンって言ったら蜘蛛男だしね。」
悠「いっきに怪物臭くなる」
神姫「ライダーキックでやられそうよね」
雨「蜘蛛の扱いが不遇」
亘理『よしよし』
なでなで
雨「なーでーるーなー!」
悠「なでなでだと?許せるっ!」
雨「うっさい!」
千世子「ディルムッドは愛と美の神「オイングす』に育てられたのだ。騎士として優秀なだけではなく容姿も美しく、額にある小さなほくろにはどんな乙女もとりこにしてしまう力があったのだ。その武器は、魔法を打ち破る「赤槍(ゲイシャルダ)」と、与えた傷が治らない短槍『黄槍(ゲイボー)』、そして二振りの剣「大なる激情(モラルタ)」と「小なる激情(ベガルタ)」の合計4本あったのだ。ディルムッドは戦いの時、4本から槍と剣を一本ずつ装備したというのだ。」
悠「仮面ライダーはやっぱり真仮面ライダーだよな」
摩耶「脊髄をぶっこ貫くライダーなどいるか」
神姫「どっちかっていうと怪人側よね。」
悠「おれは初めてあれを見た時トラウマよりカッコよさのが強かったけどなぁ」
摩耶「悠君は変だし」
悠「ああ、なるほど」
亘理『納得?!』
千世子「ディルムッドの物語は、父の婚約者「グラーニャ」との悲恋がテーマになっているのだ。グラーニャは自分の結婚相手が老人だと知り、その息子ディルムッドに魔術的な呪い「ゲッシュ」をかけて逃避行させるのだ。二人はお互い愛し合うようになるが、ディルムッドは小さな慢心が原因で命を落としてしまったのだ。以上、クー・フー・リンとディルムッドのじゅぎょーだったのだ。」
毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。
悠「スタンド!レンダイコーン!」
恋大根【……】
トタタ!
千世子「楽しいのだ?」
悠「そこそこかな。」
摩耶「『世界』(ザ・ワールド) 時よ止まれッ!」
悠「……」
ピタッ
摩耶「この通りノリはいいからこっちから遊ぶ際は楽しいよ」
千世子「成程なのだ」
悠「最後の……エメラルドスプラッシュ……」
神姫「そして勝手に死んだわよ」
【クー・フー・リン&ディルムッド・オディナ】
千世子「はい、じゅぎょーしますなのだ。イギリスの西に浮かぶアイルランド島には、「ケルト神話」という神話があるのだ。この神話はギリシャ神話に負けない英雄の宝庫なのだ。ケルト神話は「ダーナ神話」「アルスター神話」「フィアナ神話」に分かれており、英雄はアルスター神話とフィアナ神話に集中しているのだ。アルスター神話を代表する英雄がクー・フー・リンなのだ。」
亘理『ペルソナだと割と序盤優秀だよね。クー・フー・リン』
摩耶「あれ、亘理ちゃんペルソナするの?」
亘理『悠ちゃんの勧めで』
摩耶「なるほど。」
悠「好きなペルソナはインキュバス、ネコショウグン、マーラです」
神姫「間にいるネコショウグンが可愛そうで仕方ない」
千世子「クー・フー・リンは超人的な肉体を持つ、半神半人の英雄なのだ。ふだんは美男子だが、戦いで興奮すると髪の毛が逆立ち、片目がめり込んで反対側の目が飛び出す。そして筋肉が巨大に膨れ上がり、化け物じみた姿に変貌するのだ。」
悠「スタンドとペルソナって近いものがあるよな。」
神姫「遠からず近からずだと思うけど」
悠「スパイダーマンとスパイダーマッ的な違いか」
雨「何の違いよそれ」
悠「蜘蛛だけに蜘蛛男の話には食いついた」
雨「やかましい!」
千世子「クー・フー・リンの武器は投げると穂先が30に分裂して敵を引き裂くという投げやり「ゲイボルグ」。クー・フー・リンはこの槍を女戦士スカサハから授かり、足を使ってゲイボルグを投げるという必殺技を見につけたのだ。クー・フー・リンは、この超人的な肉体で、生まれ故郷のアルスターを、隣国の侵略からたった一人で守り抜いた英雄なのだ。」
亘理『スパイダーマッてなに?』
摩耶「俗に言う東映版スパイダーマン。詳しくはググって」
悠「ググれだと?許せるっ!」
摩耶「って、いう謎テンションのスパイダーマッなんだよ」
亘理『わかったような、分からないような…』
悠「地獄からの使者、スパイダーマッ!」
神姫「根本的に間違ってる」
千世子「「アルスター神話」より後の時代を描く「フィアナ神話」には、クー・フー・リンとは気色の違う英雄が登場するのだ。その名はディルムッド・オディナ。二人の最大の違いは、ディルムッドが戦いだけではなく、愛に生きる英雄だったことなのだ。」
摩耶「まぁ、日本だとスパイダーマンって言ったら蜘蛛男だしね。」
悠「いっきに怪物臭くなる」
神姫「ライダーキックでやられそうよね」
雨「蜘蛛の扱いが不遇」
亘理『よしよし』
なでなで
雨「なーでーるーなー!」
悠「なでなでだと?許せるっ!」
雨「うっさい!」
千世子「ディルムッドは愛と美の神「オイングす』に育てられたのだ。騎士として優秀なだけではなく容姿も美しく、額にある小さなほくろにはどんな乙女もとりこにしてしまう力があったのだ。その武器は、魔法を打ち破る「赤槍(ゲイシャルダ)」と、与えた傷が治らない短槍『黄槍(ゲイボー)』、そして二振りの剣「大なる激情(モラルタ)」と「小なる激情(ベガルタ)」の合計4本あったのだ。ディルムッドは戦いの時、4本から槍と剣を一本ずつ装備したというのだ。」
悠「仮面ライダーはやっぱり真仮面ライダーだよな」
摩耶「脊髄をぶっこ貫くライダーなどいるか」
神姫「どっちかっていうと怪人側よね。」
悠「おれは初めてあれを見た時トラウマよりカッコよさのが強かったけどなぁ」
摩耶「悠君は変だし」
悠「ああ、なるほど」
亘理『納得?!』
千世子「ディルムッドの物語は、父の婚約者「グラーニャ」との悲恋がテーマになっているのだ。グラーニャは自分の結婚相手が老人だと知り、その息子ディルムッドに魔術的な呪い「ゲッシュ」をかけて逃避行させるのだ。二人はお互い愛し合うようになるが、ディルムッドは小さな慢心が原因で命を落としてしまったのだ。以上、クー・フー・リンとディルムッドのじゅぎょーだったのだ。」