ー奇談ー學校へ行こう10

ー教室ー

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

悠「格ゲーはプレイするより。動画を見てる方が楽しいな」

摩耶「上手い人はプレイする方が楽しいだろうけどね」

千世子「格ゲーは波動拳コマンドしかできないのだ。」

亘理『私は格ゲー大好きのプレイ派』

悠「畜生!」

亘理『なんで?!』

摩耶「悔しさ爆発したみたい」

【フランシス・ドレーク】

千世子「はい、じゅぎょーしますなのだ。ヨーロッパの国が世界を目指した「大航海時代」、海賊には二つの種類があったのだ。片方はルール無用の無法者、もう片方は国家公認で敵国を襲う「私掠船(しりゃくせん)」。フランシス・ドレークは後者、私掠船船長として英雄になったイギリスの海賊なのだ。」

悠「格ゲーしてるとリアルファイトに突入したくなるよな」

神姫「リアルファイトでいいじゃない」

悠「ごめんなさい」

亘理『謝った?!』

摩耶「何かされる前にとりあえず謝りで逃げたね」

千世子「ドレークは小柄だが勇敢な人物で、素早い決断と大胆な行動で部下から信頼も厚かったのだ。また演説も上手く、ひとの心を巧みにつかんだのだ。」

悠「命を大事に」

神姫「ガンガン行こうぜ」

摩耶「ボス相手にザラキ連呼しようよ」

悠「クリフトぇ…」

アリス『死んでくれる?』

悠「お断りします」

アリス『むー…』

千世子「ドレークはもともと商人だったが、スペイン海軍に襲撃されたことからスペインを恨むようになり、スペイン商船やスペインの植民地を専門に襲う海賊となったのだ。ドレークはスペイン人から奪った財宝を、イギリスのエリザベス女王に献上したのだ。その金額はイギリスの国家予算一年分より多かったというのだ。喜んだ女王はドレークを「私の可愛い海賊」と呼び騎士の地位を与えたのだ。」

悠「おれはそろそろガチで即死無効が必要な気がしてきた」

摩耶「死のカマならアナウスで閃いてリーパーで会得したら?」

悠「死神のカマだけ避けれてもなぁ」

神姫「私は最強打、明王拳でいいわ」

悠「見切れねぇ…」

千世子「その後海軍の提督に転身したドレークは、スペイン海軍との大海戦「アルマダの海戦」で指揮を取り、当時最強だったスペイン海軍を完全に叩きのめしたのだ。この勝利は、イギリスが世界の海を支配するきっかけになったのだ。」

神姫「使う側よ」

悠「アラケスさんにでもなるの?」

神姫「あんな脳筋にはならない」

摩耶「アラケスさん涙目」

悠「まぁ、大回転、エイミング、地震、チャージ、ぶちかましの見切りさえとり終わったら四魔の中で一番倒しやすい人だからな」

千世子「スペイン人はドレークを「エル=ドラコ(悪魔の権化)」と呼んで恐れていたのだ。一方イギリスにも、海賊であるドレークを嫌うものは居たのだ。しかし無益な流血を嫌い、音楽を愛したドレークは次第に人気者となり、ドレークの肖像画はヨーロッパ中でブロマイドのような人気アイテムになったのだ。」

亘理『ああいうのって見切れるの?』

悠「むしろ、ロマサガは見切りゲー」

亘理『知らなかった…』

摩耶「ロマサガは10くらいやり直してようやくスタートラインに立つゲームだからね。」

悠「何が怖いってステータスとか技の効果とか説明なしなところな」

神姫「今のゲームだったら炎上どころじゃないでしょうねきっと」

悠「でも、おれはあの理不尽さが好き」

千世子「旅先で倒れたドレークは、妻に太鼓を贈っているのだ。母国に危機が迫るときこの太鼓を鳴らせばドレークは死から蘇り、勝利をもたらすというのだ。この太鼓は現在までに3回なったというのだ。ドレークはイギリスを救ったのだろうか?以上、ドレークのじゅぎょーだったのだ。」
6/100ページ
スキ