ｰ教室ｰ

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

悠「うっ…」

亘理『悠ちゃんどしたの?』

悠「膝枕…」

亘理『へ?』

悠「至急膝枕をしないとおれが倒れる!!」

亘理『えぇっ?!』

摩耶「大変だ!はい、悠君座って!」

悠「ほいっ!」

摩耶「で、亘理ちゃん!悠君の膝に頭乗せて」

亘理『えっ、あっ、は、はいっ!』
ストッ
悠「ふー、膝枕したぜ……って、ちがーう!」

亘理『へへっ、にへへっ///』

花子「……ここはいつもああいうテンションなのか?」

神姫「そうね。悠の馬鹿がうっていってるのよ」

千世子「風邪みたいなのだ」

雨「あれは風邪より性質が悪い」

悠「誰が馬鹿やねん!愛すべきってつけといてよ!」

神姫「あんな感じよ」

花子「ああ、酷いな」

千世子「ところで花子ちゃんは今日ひとりなのだ?」

花子「花子ちゃん…」

神姫「まぁ、トイレに籠ってたらきついでしょうからね、夏場は。」

花子「そうだけども、別にわたしゃ四六時中トイレにいないからな」

千世子「そうなのだ?」

花子「そりゃそうよ」

千世子「それでひとりなのだ?」

花子「ひとりじゃないわよ。テケテケが居たけど何とかいう悪魔の所にいってる」

千世子「メフィストさんなのだ」

悠「エロ関係の話だな」

摩耶「そうなの?」

悠「なにかそういう気配を感じる」
撫で撫で
亘理『にへ～』

花子「……あれは何してる?」

神姫「膝枕してもらうつもりが膝枕する側になったけど、これなら髪の毛触り放題じゃね?って内心喜んでる馬鹿の図よ」

悠「大正解。髪の毛触り放題です」
さわさわ、撫で撫で
亘理『にひひ～』

千世子「亘理ちゃんが幸せそうなのだ」

神姫「あっちはあっちでアホよね」

雨「何がいいんだか…」

恋大根【……】
トタタ

花子「あと、さ……あの走り回ってるのなに?」

千世子「恋大根なのだ」

恋「だい……こん?」

摩耶「あの恋大根に三回目の前を横切られると幸運が訪れる予定だよ」

花子「予定ってなんだ予定って」

神姫「そういう風になるかも知れないってこと」

摩耶「占いと一緒で当たるも八卦、当たらぬも八卦」

花子「どこからツッコめばいいかわからない」

神姫「適当に流していいのよ」

千世子「乗れる時だけ乗っとけばいいのだ!」

花子「ああ、そう…」