ー奇談ー學校へ行こう9
ー教室ー
毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。
悠「んー、暑い」
神姫「うん、暑いわね。」
摩耶「揺光さん、涼しくしてほしいなぁー」
揺光【ただというわけにものぅ】
摩耶「稲荷寿司買ってまーす」
揺光【ほほう】
ひゅぅぅぅぅ!
千世子「一気に風が吹き出したのだ。」
神姫「この風だと弾針剄の威力も増しそうだわ」
悠「う、撃たないで」
【ロムルス&レムス】
千世子「はい、じゅぎょーしますなのだ。紀元前7世紀に生まれ、15世紀に滅亡するまで、2000年以上の歴史を刻んだ「ローマ帝国」。この国をはじめ、たった一つの都市を支配する都市国家だったのだ。ローマ帝国最初の領土「ローマ」を作ったのは、狼に育てられたという双子の英雄「ロムルスとレムス」なのだ。」
揺光【うむ。美味い。美味いのう。】
亘理『美味しそうに食べますね』
揺光【妾も色々と食してきたが油揚げは別格じゃ】
悠「キツネだなぁ」
神姫「キツネね」
千世子「ローマ帝国の物語には非現実な要素が多く、歴史というよりは神話に近いのだ。当然記述のどこまでが本当かは疑わしいが、それを信じるならばロムルスとレムスは、軍神マルスの子供として処女から生まれ、その血筋を嫌った叔父に捨てられると、メス狼の乳を吸って命を繋いだという双子の男性なのだ。」
摩耶「揺光さんが稲荷なら恋ちゃんは?」
悠「大根」
恋「蹴り飛ばすぞ」
亘理『特別好きなものとかあるの?』
恋「んー、甘ーいスィーツかのぅ」
悠「スイーツ(笑)」
千世子「やがて羊飼いに拾われて成長した兄弟は、自分たちを海に流した叔父を倒すと、自分たちが生まれ育った丘に新しい歳を作ることにしたのだ。ただし都市の建設は悲しい結末を引き起こしたのだ。ロムルスとレムスは都市の作り方を巡って対立し、ついにロムルスが弟のレムスを殺害する事態が起きてしまったのだ。」
恋「(笑)ってなんじゃ!」
悠「深い意味はない」
摩耶「子供の妖怪だから甘いものがいいのかな」
恋「誰が子供か!」
亘理『違うの?』
恋「生きた年月は長いわ」
悠「めんどくさい奴だろ」
神姫「めんどくさいわね。」
千世子「戦いに勝ったロムルスは、新しい都市に自分の名前を付け「ローマ」と呼んだのだ。ロムルスは33年間王位についた後、54歳で「いなくなった」というのだ。ロムルスが外出中に突然大雨が降り、雨が止むとロムルスは消えていたというのだ。消えたロムルスは天に昇り「クウィリヌス」という神になったと伝えられるのだ。」
恋「めんどくさくなどない!」
悠「でも、婆っていったら怒るだろ」
恋「誰でも怒るわい!!」
摩耶「そういえば雨ちゃんも姿は子供だよね」
雨「そうだけど?」
千世子「後世まで続くローマの特徴は、敗者を許すという精神なのだ。この精神はすでに建国直後のロムルスの政治にもみられるのだ。ロムルスは嫁不足を解決するために『サビーニ族』の女性を誘拐すると、怒って攻めてきたサビーニ族に戦争で勝利。本来ならサビーニ族の男は虐殺または奴隷になるところだが、ロムルスはサビーニ族を殺すどころか、自分たちの仲間として対等に扱い、ローマに迎え入れたのだ。」
悠「若作りするのが妖怪なのか?」
恋「若作りなどしとらん!」
雨「十分若いわよ!」
悠「怒られた」
摩耶「歳の話はダメっぽいね。」
千世子「このシステムはロムルスが死んでも続く。小国に過ぎなかったローマ帝国が巨大になったのは、敗者を同化させるロムルスの政策があったからなのだ。以上、ロムルス&レムスのじゅぎょーだったのだ。」
毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。
悠「んー、暑い」
神姫「うん、暑いわね。」
摩耶「揺光さん、涼しくしてほしいなぁー」
揺光【ただというわけにものぅ】
摩耶「稲荷寿司買ってまーす」
揺光【ほほう】
ひゅぅぅぅぅ!
千世子「一気に風が吹き出したのだ。」
神姫「この風だと弾針剄の威力も増しそうだわ」
悠「う、撃たないで」
【ロムルス&レムス】
千世子「はい、じゅぎょーしますなのだ。紀元前7世紀に生まれ、15世紀に滅亡するまで、2000年以上の歴史を刻んだ「ローマ帝国」。この国をはじめ、たった一つの都市を支配する都市国家だったのだ。ローマ帝国最初の領土「ローマ」を作ったのは、狼に育てられたという双子の英雄「ロムルスとレムス」なのだ。」
揺光【うむ。美味い。美味いのう。】
亘理『美味しそうに食べますね』
揺光【妾も色々と食してきたが油揚げは別格じゃ】
悠「キツネだなぁ」
神姫「キツネね」
千世子「ローマ帝国の物語には非現実な要素が多く、歴史というよりは神話に近いのだ。当然記述のどこまでが本当かは疑わしいが、それを信じるならばロムルスとレムスは、軍神マルスの子供として処女から生まれ、その血筋を嫌った叔父に捨てられると、メス狼の乳を吸って命を繋いだという双子の男性なのだ。」
摩耶「揺光さんが稲荷なら恋ちゃんは?」
悠「大根」
恋「蹴り飛ばすぞ」
亘理『特別好きなものとかあるの?』
恋「んー、甘ーいスィーツかのぅ」
悠「スイーツ(笑)」
千世子「やがて羊飼いに拾われて成長した兄弟は、自分たちを海に流した叔父を倒すと、自分たちが生まれ育った丘に新しい歳を作ることにしたのだ。ただし都市の建設は悲しい結末を引き起こしたのだ。ロムルスとレムスは都市の作り方を巡って対立し、ついにロムルスが弟のレムスを殺害する事態が起きてしまったのだ。」
恋「(笑)ってなんじゃ!」
悠「深い意味はない」
摩耶「子供の妖怪だから甘いものがいいのかな」
恋「誰が子供か!」
亘理『違うの?』
恋「生きた年月は長いわ」
悠「めんどくさい奴だろ」
神姫「めんどくさいわね。」
千世子「戦いに勝ったロムルスは、新しい都市に自分の名前を付け「ローマ」と呼んだのだ。ロムルスは33年間王位についた後、54歳で「いなくなった」というのだ。ロムルスが外出中に突然大雨が降り、雨が止むとロムルスは消えていたというのだ。消えたロムルスは天に昇り「クウィリヌス」という神になったと伝えられるのだ。」
恋「めんどくさくなどない!」
悠「でも、婆っていったら怒るだろ」
恋「誰でも怒るわい!!」
摩耶「そういえば雨ちゃんも姿は子供だよね」
雨「そうだけど?」
千世子「後世まで続くローマの特徴は、敗者を許すという精神なのだ。この精神はすでに建国直後のロムルスの政治にもみられるのだ。ロムルスは嫁不足を解決するために『サビーニ族』の女性を誘拐すると、怒って攻めてきたサビーニ族に戦争で勝利。本来ならサビーニ族の男は虐殺または奴隷になるところだが、ロムルスはサビーニ族を殺すどころか、自分たちの仲間として対等に扱い、ローマに迎え入れたのだ。」
悠「若作りするのが妖怪なのか?」
恋「若作りなどしとらん!」
雨「十分若いわよ!」
悠「怒られた」
摩耶「歳の話はダメっぽいね。」
千世子「このシステムはロムルスが死んでも続く。小国に過ぎなかったローマ帝国が巨大になったのは、敗者を同化させるロムルスの政策があったからなのだ。以上、ロムルス&レムスのじゅぎょーだったのだ。」