ｰ教室ｰ

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

悠「何か小腹空いたな」

恋大根【……】
トタタ…

千世子「食べるのだ?」

悠「アレは食べない。」

恋「当たり前じゃ」

神姫「足が食われる気分になるものね…」

恋「ならん!」

亘理『あ。そういえば』

悠「なんだい?」

亘理『義鷹がなんか大物釣りあげたっていってたよ』

悠「……果たして吊り上げたのは魚なんだろうか」

摩耶「井戸だから貞子とか」

悠「そういえばそろそろ貞子たんが出てもいい季節だな」

義鷹「おい」

悠「おー、義鷹。」

義鷹「これを釣ったんだが食うか?」

妖魚【パクッパクッ】
ビクビク

摩耶「わー魚っぽい」

神姫「尾びれが人の足になってる…。」

恋「キショクワルイ!」

千世子「それ食べれるのだ?」

義鷹「身は魚だ。毒もないから食えないことはない」

悠「小腹空いてるけど、それは食えないっていうか食いたくない」

義鷹「そうか。なら、お前の娘にどうだ?」

悠「うちの娘にそんな得体のしれないものを食わせられるか!!」

義鷹「そこで走り回ってるモノだって得体がしれないだろ」

恋大根【……】
トタタ

千世子「あれは食べないのだ」

恋「観賞用じゃ」

神姫「観賞?」

悠「観賞用恋大根零号機」

千世子「エヴァなのだ?」

摩耶「こういう形のエヴァがいてもおかしくはない」

神姫「どちらかというと使徒かしら」

揺光【その妖魚も同じようにしてやろうかえ?】

悠「お前、最近不意に現れるよな」

揺光【妖怪じゃからな】

摩耶「これが恋大根みたいになったらどうなるの?」

揺光【跳ねまわる。】

悠「跳ねまわるのか」

揺光【うむ。跳ねまわる。】

悠「跳ねまわるのかぁ」

摩耶「これがその辺を跳ねまわってたら……嫌だね。」

神姫「即蹴り飛ばすわ」

義鷹「げふっ」

亘理『……あれ?魚は?』

義鷹「食った」

千世子「なかなか衝撃的な発言なのだ」

悠「アレ食ったのか……」

義鷹「魚だからな」

悠「……足は?」

義鷹「魚肉だよ」

悠「そっちも魚なんだ?!」