ー奇談ー學校へ行こう9

ー教室ー

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

悠「むっ!」

摩耶「トイレ?」

悠「違う……なんか首筋にピリッと来た」

神姫「叩いてあげましょうか?」
ヒュン!ヒュン!

悠「叩くのもおかしいし、音が叩き落すか、叩き斬るような音してます」

揺光【……】

千世子「あ!」

悠「どした?」

亘理『悠ちゃん、後ろぉ…』

悠「ん?」
クルッ
ササッ
揺光【……】

悠「何もないじゃないか」
フイッ
ササッ
揺光【……】

千世子「……これはどうしたらいいのだ?」

神姫「無視してたらいいと思うわ」

悠「んっ?!」
ガシッ!
揺光【久しぶりじゃのう】

悠「揺光……どした?」

揺光【全国の温泉を行脚しておったんじゃ。どれ、久々に……】
チュッ!
悠「んむっ?!」

亘理『あーーーー!』

揺光【ちゅるるっ】
1Hit2Hit3Hi4tHi5tHi6tHit7Hit8Hit…
悠「んー!んーーー!」

摩耶「超ディープだねぇ」

神姫「不思議と私にはドレイン攻撃されてるように見えるわ」
サッ
千世子「神姫ねーちん。何も見えないのだ」

神姫「今は見なくていいのよ」

揺光【……ぷはっ。美味い!】

悠「ううっ、もうお嫁にいけない……」

雨「一生いかないでしょ」

亘理『あー!あー!あーーー!』
ぺしぺしぺしぺし
揺光【なんじゃ。主もして欲しいのかえ?】

亘理『私がして欲しいのは悠ちゃんー!』
ぺしぺしぺしぺし
揺光【ならすれば良かろう】

亘理『……で、できますん!』

神姫「どっちよ」

悠「っか、なんでおれはいきなりディープな口吸いれたんだ…」

揺光【挨拶じゃ】

悠「どんな挨拶だよ」

揺光【悠専用の挨拶かのー。こんこん♪】

悠「……」

千世子「どんな挨拶なのだ?」

揺光【それはのう…。ぺろっ】

悠「はい、そこ舌舐めずりすんな」

亘理『うーうーうー!』
ぺしぺしぺしぺし
悠「おれを叩くなよ」

摩耶「お土産とかないんですか?」

揺光【おおっ、そうじゃった。ほら、これをやる】
スッ

摩耶「卵?」

悠「産んだのか…」

揺光【妾は卵生ではないぞ。試しに悠の子を孕んでやろうかぇ?】

亘理『ふーー!』

悠「何の卵だコレ?」

揺光【温泉卵じゃ。好きなだけ食うて良いぞ】
バラバラ…

悠「何個出すんだよ?!」

揺光【幾らでも出せるぞ】

神姫「あら、美味しい。」

千世子「ほんとなのだ!」

摩耶「これはいいね」

雨「「やっぱり本当の温泉でつくった温泉卵は一味違うわね。」

悠「ふつーに食ってるし」
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