ー奇談ー學校へ行こう9

ー教室ー

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

悠「そろそろ枝豆植えようかな」

摩耶「ナスとか茸とかどう?」

悠「ピンポイントにおれの食べられない物選ぶよねー」

千世子「あんちんって好き嫌い多いのだ」

悠「多いよ。それでもでっかくなれるから好き嫌いなんて気にすんな!!」

神姫「威張っていうこっちゃないからね、ソレ」

【エイブラハム・ヴァン・ヘルシング】

千世子「じゅぎょーしますなのだ。エイブラハム・ヴァン・ヘルシング(以下、ヘルシング)は、ブラム・ストーカーの著作「ドラキュラ」に登場しヴァンパイアハンターの代表格として知られる人気キャラクターなのだ。ヘルシング教授の描かれかたは作品ごとに大きく違うので、今回はまず、ブラム・ストーカーの小説版のヘルシング教授を紹介するのだ。」

悠「ヘルシングって言葉の響きがいいよな」

摩耶「悠くん好きだよね。ヘルシング」

悠「ヒラコー作品が好きだからな」

亘理『ひらこー?』

悠「くぱぁ」

神姫「……」
ドスッ!
悠「うぐっ!」

千世子「ヘルシングは、オランダにあるアムステルダム大学で教授の地位にある老紳士で、医学の分野において博識を知られる人物なのだ。中肉中背のがっしりとした身体つきで、赤い髪を後ろに撫でつけているのだ。顔はぱっちりとした青い瞳の上に太い眉が乗り角ばった顎と広いおでこ、大きな口が特徴なのだ。」

摩耶「開いたから貫かれたね」

雨「アンタそれ相当な下ネタね…」

摩耶「あはは」

悠「うっ、うぅ……摩耶」

摩耶「ん?」

悠「完璧」

摩耶「イエーイ」

千世子「吸血鬼ハンターとしてのヘルシング教授の最大の武器は、吸血鬼に関する豊富な知識なのだ。ヘルシングは物語の最初から吸血鬼を実在を信じているわけではなかったが、「吸血鬼が実在する」という仮定のもとに東欧などの民間伝承の研究を進め、彼の毒牙から被害者を守る方法、吸血鬼を滅ぼす方法などを、登場人物の誰よりも熟知しているののだ。」

亘理『悠ちゃんのセクハラは半端ないなぁ』

神姫「半端なくアホって意味なら同意するわ」

悠「愛すべきバカって言ってくれ」

神姫「それはがりゅーには言ってあげられるわね。」

悠「ああー、うん。そうだな。うん」

「また、おだやかでユーモアにあふれる性格で多くの人間を味方につけ、状況証拠からドラキュラの狙いを看破するなど、おもに頭脳を駆使して吸血鬼と闘うタイプのハンターなのだ。」

摩耶「愛すべきバカっていうと……吉音ちゃんとか」

悠「あれは愛らしいバカだ」

亘理『わ、わたしはぁ?』

神姫「……コメントどうぞ」

悠「びみょーなんだよな。別にそこまでバカってキャラでもないし」

千世子「また、本業の医者としての技術も吸血鬼との戦いに役立っているのだ。ドラキュラに血を吸われて死にかけているルーシー・ウェステンラに迅速な輸血を行い、三回にわたってその命を助けているのだ。」

亘理『えっ、なんか、えー?』

摩耶「亘理ちゃんはそのままでいいってことだよ」

悠「おー、それだそれ。」

雨「とってつけたようないい方ね。」

亘理『そのままのキミでいいなんて///』

神姫「なんだかねぇ…」

千世子「原作諸説「ドラキュラ」におけるヘルシングとドラキュラの戦いは、両者の知恵比べのように展開し、推理小説における探偵と怪盗の関係を連想させるのだ。圧倒的な身体能力を持ち、正面から戦えば絶対に勝てない敵に、知恵と勇気で立ち向かうヘルシング教授の姿は、その後の吸血鬼作品でヴァンパイアハンター像にも大きな影響を与えているのだ。今日のじゅぎょーはここまでで続きは次回なのだ。」
47/100ページ
スキ