ｰ教室ｰ

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

悠「……寒いです」

摩耶「悠くんのギャグ?大丈夫、わかってるから」

悠「おおお、おれれ、おれのギャグは寒くねーし!」

千世子「どより過ぎなのだ」

悠「むしろ、温かいんだから～」

神姫「……」
ゴッ!
悠「ぶっ!」

亘理『わー、純粋なパンチ』

悠「なんで?!」

神姫「普通にムカついた」

摩耶「だってさ」

悠「……なら、仕方ないか」

義鷹「その仕方ないはおかしくないか?」

悠「おかしけりゃ笑うといい」

義鷹「……にたぁ～」

悠「あ、コワイ」

摩耶「笑顔とはもともと牙を剥き相手を威嚇する表情!」

亘理『そうなの?!』

摩耶「適当だよ」

亘理『あらら…』

悠「まぁ、おれがその気になれば笑いを巻き起こすことなんて簡単だが」

千世子「やってみてほしいのだ」

悠「ふむ、まかせろ」
こちょこちょこちよこちょ
千世子「あはっ、あひはははは!ちょ、やめっあははは!」

雨「笑わせるって物理じゃん」

摩耶「レベルをあげて」

神姫「物理で殴る」
ゴッ!
悠「ふもっふ!」

亘理『わ、今の見た?身体がくの字になったよ。くの字』

義鷹「あいつはこうやって鍛えられてるんだな」

悠「ふっ、ふふ……ゲロは吐かなかったぜ?」

神姫「吐いてたら飲んで掃除させてたわよ」

摩耶「更にマーライオンするパターン」

千世子「はぁはぁ、酷い目にあったのだ」

悠「笑っただろ?」

千世子「くすぐるのは反則なのだ!」

悠「やったもんがち。」

神姫「……」
スッ

悠「あ、殴るのは無しでお願いします」

神姫「OK」
ドゴッ!
悠「うぎっ!!」

亘理『蹴ったね』

雨「殴ってはないわね。」

義鷹「大丈夫かよ?」

悠「んぶ……ごくっ……平気だ」

摩耶「今飲んだね」

悠「出してないからセーフ」

千世子「あんまり蹴ったりしちゃ駄目なのだ」

神姫「悠はいいのよ」

千世子「……そうなのだ?」

悠「よくないよ!」

義鷹「ひゃっはっは!」

亘理『爆笑?!』

摩耶「あまのツボだったんだ…」

悠「うぅ……義鷹の笑いは取れたがお腹痛い」

摩耶「逆に背中とカ叩いてみる?」

悠「やめてください。死んでしまいます。」