ｰ奇談ｰ學校へ行こう9
ｰ教室ｰ
毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。
千世子「あんちんは髪は綺麗なのだ」
悠「髪「も」綺麗。心「も」綺麗。顔「も」綺麗。」
亘理『あ、悠ちゃん見て見て。神姫さんの目』
神姫「……」
悠「可哀想なものを見る目だ!!」
摩耶「髪「が」綺麗が正解かな」
雨「髪だけはが正解でしょ」
【ストリゴイイ】
千世子「はい、じゃぁじゅぎょーしますなのだ。ルーマニアの吸血鬼「ストリゴイイ」の名前には魔女または夜の鳥という意味があるのだ。その名の通りストリゴイイは、空飛ぶ吸血鬼なのだ」
悠「ベビーキョンシー対空飛ぶドラキュラが霊幻道士シリーズで一番好きだったな。」
摩耶「また懐かしいね。」
悠「アレだけはDVD化してないんだよな。霊幻道士、キョンシーの息子達、霊幻道士3キョンシーの七不思議は買ったっだが」
亘理『面白いの?』
悠「おれは大好きだな」
千世子「ストリゴイイという名前は男性形で、女性の場合は「ストリゴイカ」と呼ばれるのだ。赤い髪と青い瞳が特徴で、二つの心臓を持っていると言われているのだ。そのほかの特徴は伝承によって細かく違い、足が非常に細い、足が馬になっている、顔が赤い、頭の上に棺を乗せて動きまわるなどのパターンがあるのだ。」
摩耶「心臓がふたつ……悠君」
悠「おれの心臓はひとつです!!」
義鷹「潰しても別の場所にすぐ出来る系か?」
悠「義鷹はそうなのか?」
義鷹「俺は俺という「本体」が無事なら本当の意味では死にはしない」
摩耶「さすが正体不明」
千世子「ストリゴイイになった死者は、日が暮れると墓から出てきて夜空に飛びあがり、人間の肉を喰らい血を啜るのだ。動物に変身したり、疫病を広める力を持っている厄介な怪物なのだ。ストリゴイイは、吸血鬼として七年間活動した後、他国に行って人間になるのだ。そして人間との間に子供を作るが、この子は生きながらにしてストリゴイイになると信じられていたのだ。」
神姫「逆にいえば本体がやられたらどんな状態でも即死?」
義鷹「そうなるな」
亘理『よし、覚えとこ』
義鷹「お前に俺の本体が見つけられるのか?」
亘理『勘で』
悠「っか、それ以前に義鷹を狙ってるのか?」
千世子「ルーマニアにおいて、ストリゴイイは非常に有名な吸血鬼だったらしく人間がストリゴイイになる原因、弱点、予防法などが多く伝わっているのだ。あまりに多すぎてじゅぎょーしきれないほどなのだ。他の地域に比べると、ニンニクを多用する予防法が目立つのだ。それ以外で特筆すべきは、ルーマニアの隣国であるハンガリー人がストリゴイイになると、ルーマニア人には退治できないと教えていることなのだ。ハンガリー人は吸血鬼を信じないのだが、ルーマニアではその信念も通用しないらしいのだ。」
亘理『いや、何となく』
義鷹「何となくで物騒な奴だ」
雨「アンタが言える?」
義鷹「俺は物騒なつもりはない」
亘理『アンタはでしょ』
摩耶「悠君なんてこれで自分は妖しくないと思ってるんだよ!」
千世子「吸血鬼とは、本来死体が動きだしたものなのだ。だがルーマニアでは、ストリゴイイには「死せるストリゴイイ」と「生けるストリゴイイ」がいると信じられているのだ。」
悠「おれは妖しくないじゃないか」
神姫「休みに歩いてて何回職質される?」
悠「んー、多くて七、八回かな」
摩耶「妖しさムンムンだね!」
亘理『悠ちゃん……』
千世子「生けるストリゴイイは「モロロイ」という名前で呼ばれることもあるのだ。その特徴は吸血鬼というより「魔女」そのものなのだ。箒に乗って空を飛び、動物と会話し、人間や家畜に呪いをかけたり、雨が降らない呪いを使ったり、夜中に原っぱに集まってひと晩中闘い続けたりするのだ。」
雨「まぁ、私が警察だったら逮捕してるわ」
悠「サツなんかに捕まえられるほどおれはトロクない」
神姫「追いかけられる前提なのね」
悠「だって追ってくるんだもん」
亘理『追われるようなことしたの?』
悠「してますん」
義鷹「どっちだよ」
千世子「東欧の民間伝承では、特定の条件下で産まれた子供が死後に吸血鬼になることが多いが、ルーマニアでは最初から「生けるストリゴイイ」として生まれてきて、死ぬと「死せるストリゴイイ」、つまり吸血鬼に変化するのだ。生きていても死んでいても厄介なのがストリゴイイという怪物なのだ。以上、ストリゴイイのじゅぎょーだったのだ。」
毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。
千世子「あんちんは髪は綺麗なのだ」
悠「髪「も」綺麗。心「も」綺麗。顔「も」綺麗。」
亘理『あ、悠ちゃん見て見て。神姫さんの目』
神姫「……」
悠「可哀想なものを見る目だ!!」
摩耶「髪「が」綺麗が正解かな」
雨「髪だけはが正解でしょ」
【ストリゴイイ】
千世子「はい、じゃぁじゅぎょーしますなのだ。ルーマニアの吸血鬼「ストリゴイイ」の名前には魔女または夜の鳥という意味があるのだ。その名の通りストリゴイイは、空飛ぶ吸血鬼なのだ」
悠「ベビーキョンシー対空飛ぶドラキュラが霊幻道士シリーズで一番好きだったな。」
摩耶「また懐かしいね。」
悠「アレだけはDVD化してないんだよな。霊幻道士、キョンシーの息子達、霊幻道士3キョンシーの七不思議は買ったっだが」
亘理『面白いの?』
悠「おれは大好きだな」
千世子「ストリゴイイという名前は男性形で、女性の場合は「ストリゴイカ」と呼ばれるのだ。赤い髪と青い瞳が特徴で、二つの心臓を持っていると言われているのだ。そのほかの特徴は伝承によって細かく違い、足が非常に細い、足が馬になっている、顔が赤い、頭の上に棺を乗せて動きまわるなどのパターンがあるのだ。」
摩耶「心臓がふたつ……悠君」
悠「おれの心臓はひとつです!!」
義鷹「潰しても別の場所にすぐ出来る系か?」
悠「義鷹はそうなのか?」
義鷹「俺は俺という「本体」が無事なら本当の意味では死にはしない」
摩耶「さすが正体不明」
千世子「ストリゴイイになった死者は、日が暮れると墓から出てきて夜空に飛びあがり、人間の肉を喰らい血を啜るのだ。動物に変身したり、疫病を広める力を持っている厄介な怪物なのだ。ストリゴイイは、吸血鬼として七年間活動した後、他国に行って人間になるのだ。そして人間との間に子供を作るが、この子は生きながらにしてストリゴイイになると信じられていたのだ。」
神姫「逆にいえば本体がやられたらどんな状態でも即死?」
義鷹「そうなるな」
亘理『よし、覚えとこ』
義鷹「お前に俺の本体が見つけられるのか?」
亘理『勘で』
悠「っか、それ以前に義鷹を狙ってるのか?」
千世子「ルーマニアにおいて、ストリゴイイは非常に有名な吸血鬼だったらしく人間がストリゴイイになる原因、弱点、予防法などが多く伝わっているのだ。あまりに多すぎてじゅぎょーしきれないほどなのだ。他の地域に比べると、ニンニクを多用する予防法が目立つのだ。それ以外で特筆すべきは、ルーマニアの隣国であるハンガリー人がストリゴイイになると、ルーマニア人には退治できないと教えていることなのだ。ハンガリー人は吸血鬼を信じないのだが、ルーマニアではその信念も通用しないらしいのだ。」
亘理『いや、何となく』
義鷹「何となくで物騒な奴だ」
雨「アンタが言える?」
義鷹「俺は物騒なつもりはない」
亘理『アンタはでしょ』
摩耶「悠君なんてこれで自分は妖しくないと思ってるんだよ!」
千世子「吸血鬼とは、本来死体が動きだしたものなのだ。だがルーマニアでは、ストリゴイイには「死せるストリゴイイ」と「生けるストリゴイイ」がいると信じられているのだ。」
悠「おれは妖しくないじゃないか」
神姫「休みに歩いてて何回職質される?」
悠「んー、多くて七、八回かな」
摩耶「妖しさムンムンだね!」
亘理『悠ちゃん……』
千世子「生けるストリゴイイは「モロロイ」という名前で呼ばれることもあるのだ。その特徴は吸血鬼というより「魔女」そのものなのだ。箒に乗って空を飛び、動物と会話し、人間や家畜に呪いをかけたり、雨が降らない呪いを使ったり、夜中に原っぱに集まってひと晩中闘い続けたりするのだ。」
雨「まぁ、私が警察だったら逮捕してるわ」
悠「サツなんかに捕まえられるほどおれはトロクない」
神姫「追いかけられる前提なのね」
悠「だって追ってくるんだもん」
亘理『追われるようなことしたの?』
悠「してますん」
義鷹「どっちだよ」
千世子「東欧の民間伝承では、特定の条件下で産まれた子供が死後に吸血鬼になることが多いが、ルーマニアでは最初から「生けるストリゴイイ」として生まれてきて、死ぬと「死せるストリゴイイ」、つまり吸血鬼に変化するのだ。生きていても死んでいても厄介なのがストリゴイイという怪物なのだ。以上、ストリゴイイのじゅぎょーだったのだ。」
