ー奇談ー學校へ行こう9

ー教室ー

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

摩耶「今日はそこそこ温かかったね。」

悠「風が冷たかったよォ。」

神姫「耐えなさいよ。」

悠「寒いのは耐えられないわ。義鷹、寒いよォ」

義鷹「何かあるたびに俺に振るのやめろ」

亘理『私に振ってよ!』

千世子「亘理ちゃん、寒いのだ」

亘理『だったら、ぎゅーってしたげるー。ぎゅー』
抱きッ
千世子「きゃーなのだ!」

悠「……お姉ロリ」

神姫「それ流行ると思ってるの?」

悠「性癖なんて細分化したらキリがない。絶対にそういうのが好きな人もいる!」

雨「なにを断言してるのやら…」

摩耶「悠君的には大当たりっぽいよ」

悠「でへへ」

神姫「チッ」

悠「ラップ音した?」

摩耶「家鳴りかな」

義鷹「舌打ちだろ」

千世子「あんちんの現実逃避術なのだ」

悠「向き合ったら怖いもん。現実と」

神姫「それでいいと思ってるの?」

悠「……神姫舌打ちした?」

神姫「したわよ」

悠「今日はこのぐらいにしておこう」

千世子「むしろ中途半端に向き合ってやめた方がダメだと思うのだ」

悠「神姫たん怖い」

神姫「「たん」言うんじゃないわよ。」

悠「じゃあ、神姫ちゃん」

神姫「……」
ガッ!
悠「痛、痛いよォ。頭に喰い込んでるよォ……」

義鷹「マゾだな」

悠「喜んではないんですけどねぇ」
メリメリ

亘理『すっごい音してるよ?!』

千世子「心なしか顔色も悪くなってるのだ」

摩耶「人間の頭が西瓜みたいに潰れるシーンが見れるかもね。」

雨「みたくないわぁ…」

神姫「私が汚れるのにそんなことするわけないじゃない」

悠「汚れないなら有りな感じっすか……」

神姫「……」
ぎゅーっ!
悠「痛痛痛い!ひっぱんないで!ホッペ引っ張んないで!」

亘理『……楽しそう』

悠「楽しいないわ!」

神姫「反対側引っ張っていいわよ」

悠「良くないよ?!」

千世子「えいっ」
ぎゅー!
悠「痛いってば!」

亘理『つ、次私!つぎ私!!』

悠「順番待ちすな!」

義鷹「……なんだあれ?」

摩耶「マゾだから」

悠「違うってば!!」
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