ー奇談ー學校へ行こう9

ー教室ー

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

悠「製品版プレイ前にラストのスキル集めしとくか」

摩耶「クロム?ハンニ?」

悠「クロムかなだいぶ慣れてきたし。」

亘理『私、あの動き駄目』

悠「ガード中心に行くといい」

【クララ・ギースレーリン】

千世子「はい、じゅぎょーしますなのだ。豊臣家と徳川家の抗争が繰り広げられていた16世紀末、ドイツでは恐るべき吸血鬼が裁判にかけられていたのだ。この老女の名前は、クララ・ギースレーリンというのだ。」

神姫「……」

雨「……何かあったの?」

神姫「なに?」

雨「何か顔がピリピリしてるから気になったのよ」

神姫「顔がピリピリしてるって顔つきが悪いとでも言いたいの?」

雨「いってない!」

千世子「裁判記録によれば、クララは「3人の悪魔と契約したうえ、いくつもの墓を掘りかえして遺体の血を呑み、肉を喰らった」という容疑で捕まったのだ。取り調べで明らかになった事実は恐るべきものだったのだ。彼女は3人どころか数え切れないほどの悪魔と性交し、生贄として過去40年間で250人もの人間を殺害したのだ。さらには悪魔の子供を17人産み、生まれた子供はすべて、クララ自身が肉を食べ、血を飲み干してしまったのだ。さらには悪魔の力を使って、犬や猫、ミミズやノミ、ヒルなどに変身する能力を手に入れたというのだ。」

悠「神姫、まだ考えてるのか」

神姫「悠がいじわるするからね」

悠「神姫にいじわるっていわれると何ドキッとした」

神姫「……」
スッ、メキキッ
悠「やめて!PSVを折ろうとしないで!」

千世子「「歴史上の吸血鬼」の筆頭であるエリザベートバートリには及ばないが、まさに悪魔の所業なのだ。もちろんクララは有罪となり、処刑されたというのだ。」

摩耶「なに、ついに神姫さんにも大々的なセクハラ始めたの?」

悠「神姫にセクハラなんてしてみろ。問答無用でやられるよ」

摩耶「悠君のPSVみたいに?」

神姫「……」
メキョキョ

悠「やめたって!」

千世子「クララ・ギースレーリンは本当に吸血鬼だったのか?もちろんそんなことはありえないのだ。実はこの「裁判」とは、多くの無実の人を虐殺したことで有名な「魔女裁判」なのだ」

亘理『大分メキメキいってたね。』

悠「なんとか無事っぽい…」

神姫「次は捩じるわ」

悠「ひぃぃ…」

摩耶「捩じるって悠君を?」

神姫「それでもいいわね。」

悠「よくないよ!」

千世子「裁判記録をくわしく見ると、クララは当初、容疑について完全に否認していたのだが、過酷な拷問を受けるたびに犯罪の事実を自白させられたのだ。拷問が終わるとクララは再び無実を主張するのだが、そうするとより厳しい拷問がくららの身を襲い、さらに酷い自白を強要されたのだ。このときクララが受けた拷問の内容は、万力で両手の指を潰したり、「抱き石」としう想い意思を身体の上に乗せるなど命にかかわるものばかりで、クララは何度も意識を失っているのだ。」

神姫「イイじゃない。腕とか足とか」

悠「二本ずつあるけどちゃんと全部使ってるからダメ」

摩耶「でも一回くらいなら……ね?」

悠「よくないよ!でも、優しくならちょっと抓られるのもいいかな!」

亘理『……』
ぎゅぅ!
悠「すごく……痛いです」

千世子「クララが「血を吸った」という吸血鬼的な自白を強要されたのは、当時のドイツや東欧では、吸血鬼と魔女の間に明確な区別がなかったからなのだ。彼女が魔女か吸血鬼かは、裁く側に
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