ー奇談ー學校へ行こう8

ー教室ー

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

摩耶「むぐむぐ……ふぅー。」
ぷくぅー。

千世子「おー……」

摩耶「んむっ…」
ぱぁん

悠「んじゃ、次おれな。すぅ……ふぅぅぅーーーー!!」
ぷくぅぅぅー

千世子「おー、おっきいのだ。」

悠「む……ふぅーー」
ぷくぅぅぅぅー

摩耶「更に膨らんだ。」

悠「……」
ぱぁん!

摩耶「なかなか大きく膨らんだね。」

悠「むぐむぐ、おれはガムふくらましのプロだからな。」

神姫「なんのプロよ」

悠「ガムプロ?」

亘理『なんのプロ?!』

悠「ガムプロ!」

神姫「チッ」

悠「なぜに舌打ち」

摩耶「普通にイラッと来た系じゃない」

悠「女性はイラッとするアレが難しいな」

神姫「悠じゃなきゃイラッとしないけどね。」

悠「不思議だな」

神姫「……」
がっ!
悠「無言で胸ぐら掴むのは勘弁してください。」

神姫「……」
ググッ
悠「浮いてる浮いてる!あと、昨日もなったけど襟首がびろーんってなっちゃう!!」

亘理『人間て……掴み上がるんだね。』

摩耶「そりゃ上がるよ。僕なんてかるーく上がるよ」

千世子「まーや君は軽いからわかるのだ。でも、あんちんが持ちあがるって相当なのだ。」

亘理『確かに…』

神姫「どうしてあげようかしら。」

悠「いやー、普通に降ろしてください。ホント……」

雨「叩き落そう」

悠「蜘蛛娘!あとで覚えてろよ!お前の糸穴に杭ブッ込んでやるからな!!」

雨「ぶっ飛ばすわよ!!」

神姫「……ちょっと面白そうね。」

雨「おいっ!」

神姫「なによ」

雨「……いえ」

悠「上下関係はハッキリしてるな」

摩耶「妖怪でも怖いものは怖い系だね。」

千世子「あんちん、どさくさにまぎれて逃げるの早いのだ」

悠「生存本能全開!!」

神姫「……」
ガッ!
悠「ひんっ」

摩耶「後ろからのアイアンクロー」

千世子「ねーちん、頭掴んでも持ち上がるのだ?」

神姫「もちろん」
メキキッ
悠「うおぉぉ!取れる!首取れる!!」

摩耶「ブロッケン伯爵!」

悠「マジンガー!!」

神姫「本気で引っこ抜くわよ」

悠「着脱可能じゃないんで勘弁してください。」

神姫「大丈夫よ。世界には首長族っていうのもいるんだから」

悠「あれはだんだんと伸ばしてくのであって急激に引っ張り上げるものじゃない!!」

亘理『あの民族のワッカとかって滅茶苦茶痛そうだよね。』

摩耶「慣れでしょ」

千世子「嫌ななれなのだ…」
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