ｰ教室ｰ

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

亘理『悠ちゃーん、なんのゲームしてるの?』

悠「ゼノギアス」

亘理『新作?』

悠「いいや、大分古い名作。プレイステーションの作品だ」

亘理『ホントに古い…』

摩耶「最近はアーカイブで色んなのやれるから悠君はウハウハでしょ」

悠「ウハウハだな。」

千世子「あんちんはホントにゲームが好きなのだ」

悠「女の子も好きだよ。」
なでこなでこ
千世子「千世子のことも?」

悠「もちろん。」

神姫「ロリコンね。」

雨「ロリコンだわ」

亘理『ゆーうーちゃーんーーー!』
みしみし!
悠「くび、くびじま゛っでる……」

摩耶「チョコちゃんは悠君のこと好き?」

千世子「えー、えへへ。すきぃかななのだ。」

摩耶「あら、可愛い」

神姫「蕩しね」

亘理『正直、蕩らされました。』

雨「そういうのは本人に聞こえるように言いなさい」

悠「……」
ピクピク

千世子「あんちんの顔が青色なのだ」

摩耶「もうすぐ紫になるよ」

神姫「土色じゃない?」

悠「そうなる前に助けようよ!」

摩耶「えら呼吸で頑張れるかなって」

悠「エラないよ!」

神姫「ヘソで呼吸できるでしょ」

悠「おれはミハイルじゃねぇ!」

千世子「ミハイルって人はヘソで呼吸できるのだ?!」

悠「あれは人間じゃないからな」

神姫「悠もでしょ?」

悠「私はバリバリ人間!」

摩耶「疑わしい」

悠「イケメンだから?でも、イケメンだけど。人間的なイケメンだよ?」

神姫「ブッ殺すわよ」

悠「まさかのブッ殺す宣言?!」

亘理『わたしはーそのーいいと思うよー。悠ちゃんの顔……もちろん、顔だけじゃないんだけどねー』
ミシミシッ
悠「ぎゅぅぅ…」

千世子「あぁ、今度は干し柿みたいな顔色になってるのだ」

雨「そろそろ……死ぬわね。」

摩耶「女の子の照れ隠しって可愛いね。」

神姫「照れ隠しかどうかは分からないけど……亘理がいった言葉は一切悠の耳には届いてないのは確かね。」

悠「だから、助けてよ!」

亘理『はっ、私は何を……』

雨「ガッツリ絞めてたわよ」

亘理『抱き締めてた?もー、やだー///』
ベシッ!
雨「うぎゃっ!」

悠「照れてる時の亘理は危険だな…」

摩耶「ラヴパワー補正だね。あ、がりゅーちゃんもだ」

神姫「はぁ……頭が痛くなるわ」

悠「肩でも揉もうか?」

神姫「肩こりから来る頭痛ではない」