ー奇談ー學校へ行こう8

ー教室ー

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

悠「ういーす。」

千世子「あっ、あんちん。」

悠「あー……お前らも来てたのか。」

摩耶「うん。悠君は何持ってきたの?」

悠「おせち。まぁ、買ったやつなんだけど。」

冥「助かりますナ。」

悠「ちなみに皆はなにを?」

摩耶「海老買ってきんだよ。お蕎麦食べる時にでも、天ぷらにしてね。」

冥「どうもですナ♪」

神姫「私は睨み鯛よ。っていっても、父からの贈り物だけどね。」

冥「これまたどうもですナ。」

千世子「千世子はちいさい鏡餅もってきたのだ。はい、亘理ちゃん」

亘理『うぇーん、チヨちゃんありがとうーーー!』
ぎゅー!
千世子「あぶぶっ」

悠「よっぽど嬉しいんだな」

亘理『嬉しいよ!』

神姫「大袈裟ね…。」

雨「これでも毎年私達と過ごしてるんだけどねぇ。」

美兎「あっ。」

悠「お、ラヴリー先生。」

美兎「臼で殴るわよ」

悠「まさかの杵じゃなくて臼…」

摩耶「猿かに合戦だね。」

悠「おいおい、おれは蟹を苛めないぞ。美味しくいただかくけど」

摩耶「カニ好きだもんね。」

悠「ILove蟹!」

神姫「あんまり言わないほうがいいわよ。」

悠「なんで?」

神姫「攫われて気が付いたら船にせられて蟹漁に連れてかれるから」

悠「……どのおっさん?」

神姫「猿渡さんも魚介好きだから……お父さん、雲水さんと三人かしらね。時間が合えば普通に全員集まるわよ。」

悠「おつさんらの前では大声で言わないでおこう…。この時期に海に出るのは嫌だ」

摩耶「そこはあえて入水」

悠「無理無理無理無理」

美兎「なんでもいいけどさ、アンタら餅持ってく?」

悠「兎のついたお餅……持って帰るでしょう!」

神姫「餅つきは新年明けてからじゃないの?」

美兎「細かいこたぁいいのよ。」

摩耶「リアル兎のついたお餅ってのはレアだよね。」

千世子「おいしそうなのだ。」

美兎「美味しいわよ~。年明けたらお雑煮にするなりしたらいいわ。」

悠「サンキュー。義鷹は?」

美兎「後ろ」

悠「え?」

義鷹「……」

悠「なんでやねん!!」

義鷹「何がだよ。」

悠「いや、振り向いたら後ろに居たから」

摩耶「それに対してなんでやねんって不思議だよね。」

神姫「リアクションが出来ないんでしょ」

悠「おれはボケ担当だけどリアクション芸人ではないから」

亘理『しっかりリアクション芸してる時あるけどね。』

悠「またまた、ご冗談を」

神姫「じゃあ、龍剄いっとく?」

悠「いや、それはリアクションとかじゃなくてタダ痛いだけです。」

冥「みなさん、軽くなにか食べてきますかナ?温かいおうどんとおそば有りますナ」

亘理『たべまーす!』

悠「おれ、うどんの冷たいので」

雨「あくまでも逆らうのよね」

神姫「ホントに」

摩耶「温かいっていってるのにわざわざ冷たいのをいくのが悠君クオリティ」

悠「……温かいのでいいです」

冥「冷たいのも大丈夫ですナ♪」

悠「管理人ちゃーん!」

冥「はいはい」
サッ
悠「あれ?」
抱きッ
亘理『……』

摩耶「ラッキースケベ?」

千世子「ただのスケベなのだ」

神姫「それは正しいわね。」

亘理『ひゃっほーーー!今年はいい年になるぞーー!』

悠「いや、今年はもう終わるからな」
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