ー奇談ー學校へ行こう8

ー教室ー

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

悠「ちぇきーす。メリクリー」

亘理『メリークリスマース!』

悠「はい、プレゼント」

亘理『わーい!なになに?』

悠「商品券」

亘理『なんでやねん』

悠「迷った末、これが良いと結論が出たんだ」

摩耶「でもそれ、駄目じゃない?」

悠「どうして?」

摩耶「だって……亘理ちゃんここから出られないじゃん。使いに行けないよ?」

悠「……」

亘理『……』

悠「まぁ、冗談はさておいて。本物のプレゼントはPSVでーす」

亘理『それ悠ちゃんのでしょ!!』

悠「バレタカ…」

摩耶「それだけ手垢ついてたらね。」

悠「本物のプレゼントは……」

亘理『……』

悠「あ、目線が半端なく冷たい」

神姫「それだけふざけたらそういう目で見られるでしょ」

摩耶「まったくだね」

悠「……あの、これ、よかったら受け取ってください。ネックレスです。」

亘理『わっ……可愛い。これ宝石?』

悠「純銀だ。」

亘理『純銀?!』

悠「法儀式済みマケドニウム加工純銀ベアリング弾を改造した魔除けの純銀ネックレスだ」

神姫「妖怪に魔除けってどうなの?」

悠「害のない妖怪だから大丈夫だろ」

摩耶「ちなみに銀の出所は?」

悠「弩躬に打たれた球を回収しておいた。」

神姫「聞けば聞くほど残念な気分になるわね。」

摩耶「亘理ちゃん的には有りみたいだよ」

亘理『えへ、いひひ。あは~///』

神姫「……本人があれなら別にいいわね。」

千世子「メリークリスマスなのだ」

亘理『チヨちゃーーん!メリーーークリスマーース!』

抱きッ!
千世子「をぅっ?!わ、亘理ちゃんテンション高いのだ…」

亘理『そうなー!いひひっー!』

神姫「……銀が駄目だったんじゃない?」

悠「いや、テンションが高いだけでおかしくなってるわけじゃないだろう……多分」

摩耶「よっぽど嬉しかったんだね」

冥「みなさん、此処に居ましたかナ。」

悠「やー、管理人ちゃんメリクリ。耳触っていい?」

冥「メリークリスマスナ。駄目ニャ♪」

悠「あはっ♪笑顔で断られた」

神姫「自分の耳でも削いで触ってなさいってことよ」

悠「わーお……バイオレンス」

冥「それより、チキンを沢山焼いたのでどうぞ召し上がってくださいナ」

悠「おー、骨付き鳥」

摩耶「本当に骨付きばかりだね。」

冥「業者さんにいっぱい譲ってもらったのナ。」

神姫「業者……ちゃんとした普通の業者?三本脚の鶏とかじゃないわよね」

冥「……違いますナ」

摩耶「間があったけどあえて僕は気にせずにかぶりつく。かぷっ」

亘理『あ、チキン食べてる!私も食べるー!』

千世子「千世子も食べるのだ!」

神姫「……」

悠「ちなみにうちではクラフトのおっさんが用意したタコらしきものの料理か沢山出たぞ」

神姫「賞味期限とか異物混入より怖い気がするのは私だけかしら」

悠「毒を食わば皿までってことかな」

神姫「……がっブチ!」

悠「やだ、神姫さん……男らしい」

神姫「悠は骨でもしゃぶってなさいね」

悠「いやいや、おれもいただきますから。」

義鷹「ほう、美味そうだな」

悠「ふぉひふぁぁふぁ」

神姫「物を口に含みながら喋るな」

ドズッ!
悠「ほねっ?!」

千世子「あんちん咽を骨で突かれたのだ…」

摩耶「真・咽に骨が刺さる(笑)」

冥「義鷹もどうぞなのナ」

義鷹「おう。なら遠慮なく。ガブッ!ガリボリ!」

亘理『こっちは骨ごと食べてる…』

義鷹「血肉骨どれも食いもんだ」

悠「げほっげほっ……じゃあ、はい骨」

義鷹「他人が肉食った後の骨を食うわけ無いだろ」
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