ー奇談ー學校へ行こう8

ー教室ー

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

悠「刻一刻とクリスマ……が近づいてきている」

雨「なんで最後ぼかしたのよ」

悠「クリ○○ス」

雨「伏字にすんな!」

亘理『悠ちゃん!!』

神姫「クリスマスって言ったら死ぬ病気かなんかなの?」

悠「ヴぐぅぅ……」

摩耶「悠君にとっては忌むべき言葉だったみたい」

【ルーシー・ウェステンラ】

千世子「はいはい、じゅぎょーしますなのだ。吸血鬼に血を吸われて死んだものは、死後、吸血鬼となるのだ。この恐ろしい事実を広く知らしめたのが、ルーシーウェステンラというキャラクターなのだ。彼女はプラムストーカーの小説「ドラキュラ」に登場するヒロインのひとりで、物語前半でドラキュラに血を吸い尽くされ、吸血鬼になってしまうのだ。」

悠「はぁはぁ、危ない。危うくツリーの飾りつけをするところだった」

雨「したらいいじゃない」

Q子『全裸に電飾……ありね!』

神姫「感電ししろ」

摩耶「Q子ちゃんはもう死んでるけどね。」

千世子「ルーシーは、19世紀のイギリス人女性としては珍しい、明るく活発な女性なのだ。貴族の生まれなのだが、お嬢さま的な服装に興味がないなど、自立心の強い性格に描かれているのだる外見は黒髪の美人で、作中では1日のうちに3人の男性にプロポーズされたことも有るのだ。」

悠「クリスなんとかはカップルに雪玉ぶつける日だろ」

摩耶「見てください。氷結耐性マイナス振りきりの男がカップルを滅するためなら雪玉を作るといっている男気を」

神姫「根本が男気ないわよね。」

亘理『なんだったら……私がクリスマス一緒に過ごしてあげてもいいかなー……なんて///』

Q子『ひゃっほー!JKといけないクリスマスーー!』

亘理『いや……Q子にいったんじゃないんだけど……』

千世子「ルーシーは、夜中に、無意識のまま起きだして、街を徘徊する「夢遊病」の気があったのだ。無防備に夜の街を歩くうち、ルーシーはドラキュラに目を付けられ、毎晩のように血を吸われて衰弱してしまうのだ。吸血鬼に詳しいヴァンヘルシング教授の指示で輸血が行われ、ルーシーの体力を維持しながら吸血鬼よけの対策が施されるが、ドラキュラは教授たちの隙をついて何度もルーシーの部屋に侵入し、ついにルーシーは命を落としてしまったのだ。」

悠「ただなぁ、おれは毎年なぜかクリスマスと正月は拳二とかおっさんと過ごすフラグが立ってるんだよな」

摩耶「毎年っていうのが凄いよね。」

神姫「それもう意図してやってるんでしょ」

悠「そんなはず無いんだけどなぁ……気が付いたらそうなってるんだ。何かの呪いかな」

雨「いっぱい呪われてるでしょアンタ」

悠「そんなはず無い、貞子たんとアリスと後楽と揺光とクラフトのおっさん程度だよ」

摩耶「最凶だった(笑)悪霊、死神、厄病狸、神と同等の妖狐、宇宙邪神。普通に世界滅ぼせそうなメンツだよね。」

神姫「最初の貞子たんが物悲しいわね。」

千世子「墓地に埋葬されたルーシーは、吸血鬼として復活すると、街の小さな子供を襲うようになるのだ。ヘルシング教授が解説するところによれば、生まれたばかりの吸血鬼であるルーシーでは、大人の人間を襲うだけの力がないのだ。だから力の弱い子供を襲って血を吸うのだというのだ。また、彼女の棺は釘で固定され、蓋があかないようになっているが、ルーシーは棺のわずかな隙間から、自在に出入りできるのだ。」

悠「マイナス要素が多過ぎる」

摩耶「プラス要素は……恋ちゃん?」

悠「あれはお座敷荒らしだから意味がない」

神姫「お座敷荒らし?」

亘理『マナーの悪いお客みたいだね。』

悠「座敷童子ではないパチもんかな。」

千世子「その後、ヘルシング教授や3人の求婚者が目撃したルーシーは既に恐ろしい怪物に変化していたのだ。美しかった形相は悪魔のように変わり、歯には鋭い牙が生え、口元やあご、白い死装束を、子供たちの血で赤く塗らしていたのだ。」

摩耶「じゃあ、幸運系の妖魔を集めたらどう?」

悠「妖魔を集めるって……これ以上我が家の人口を増やすと真桜に頭から落されかねないんだけど」

摩耶「幸運と言えば兎……ボーパルバニー」

悠「それ、幸運兎ちゃう。首狩り兎や」

神姫「ウィザーネタ好きね。」

摩耶「悠君がロマサガなら僕はウィザーなんだよ」

千世子「ヘルシング教授は夜中に活動中のルーシーを十字架でひるませて棺の中に追い返すと、翌日昼、求婚者3人とともに墓をあばき、心臓に杭を打ち込んで彼女を滅ぼしたのだ。くしくもその日は、ルーシーが結婚式を挙げる予定の日だったのだ。ルーシーの吸血鬼化は、死者を冒涜するおぞましさや「吸血鬼が増える」脅威を読者に認識させるという、物語上重要な役割を持っていたのだ。以上、ルーシーウェステンラのじゅぎょーだったのだ。」
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