ー奇談ー學校へ行こう8
ー教室ー
毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。
悠「ぴよこはクリスマスに欲しものってあるのか?」
千世子「んーと、本当は動物が欲しいのだ。けど、ペットはきっと駄目だから、別物を買ってもらうのだ」
悠「買ってもらうってことは……サンタさんのことは」
千世子「それぐらいわかってるのだ!」
摩耶「悠君ところには本物のサンタが出るでしょ?ながーい黒髪の」
悠「そのサンタ、今年は危険かもしれないんだよ……」
神姫「そういえば、悠の娘から変なメールが来てたわ」
悠「……どんな?」
神姫「大型獣を捕獲する用の罠か麻酔薬を持ってないかって」
悠「うわぉ……。」
千世子「はーい、サンタトークはおいといてじゅぎょーしますなのだ。全開したドラキュラ伯爵の続きなのだ。体格はやせ形で、手の甲にもじゃもじゃの毛と、鋭く研がれた長い爪が目立つのだ。服装はスーツを身につけているが、ほとんど全身黒一色で、赤い唇と赤い目のほかに、色のついているところが見当たらないほどなのだ。」
摩耶「あるの?トラップとか」
神姫「私は当然持ってないけどお父さん達なら持ってるかもしれないとはメールしておいたわ」
悠「やめてぇ」
亘理『悠ちゃん、私は恋人がサンタクロース的なのがイイかなーなんて……えへっ』
悠「砂糖菓子で出来たサンタ持って来てやるよ」
亘理『あんな硬いのイヤ!』
摩耶「しかもあれ、そんなに美味しくないんだよね。」
千世子「性格は、へんくつでプライドの高い地方貴族といった感じで、普段はおおらかだが、気分を害すと烈火のように怒り、手近なものを壊したり、相手をあからさまに脅すこともすくなくないのだ。物語の登場人物は、ドラキュラのまがまがしい外見と凶暴な性格を恐れながらも、人々を吸血鬼の害から守るために戦うことになるのだ。」
神姫「私は何が嫌いってバタークリームのケーキ」
悠「苺がゼリー菓子のやつ?」
神姫「無理無理。」
摩耶「でも、悠君が本気出せば美味しいバタークリームケーキができるんだよね。」
悠「ちょっとハードル高いな……。美味しい肉じゃがとかにしてくれ」
雨「ケーキですらない」
千世子「吸血鬼であるドラキュラ伯爵は、人間に無い特殊な能力を持っているのだ。まずは優れた身体能力なのだ。ドラキュラの力は強く、作中では大人20人分と表現されているのだ。その腕力は大人を片手で地面にたたきつけて殺してしまうほどなのだ。また、垂直な壁にトカゲのように手足で張りつき、自在に移動できるのだ。」
悠「でも、おれは煮物は得意だぞ。特に蛸」
クラフト「蛸……いいな。蛸」
摩耶「クラフトさん……居たんだ。っていうか、蛸食べるの?」
悠「あのおっさん、タコワサめっちゃ食うぞ」
神姫「共食い?」
摩耶「んー……親族ではある気がする。」
千世子「他者を操る魔法のような能力も身につけているのだ。作中ではネズミやオオカミの群れを従わせているほか、人間すらも一時的に操っていたのだ。それ以外にも天候を操り、嵐や雷を呼ぶことができるのだ。」
悠「じゃなくて、煮物の話しだろ」
雨「ケーキの話しでしよ」
悠「ウチはもっぱらアントルメグラッセとかフルーツケーキがメインかな。チョコつかってない奴」
亘理『アントルメグラッセ?』
摩耶「ざっくばらんに言うとアイスクリームで作ったリッチなデコレーションケーキ」
千世子「それになによりも特筆すべきは、移動に関する能力なのだ。まずドラキュラは蝙蝠に変身して空を飛ぶことができるので、ベランダから犠牲者の部屋に侵入できるのだ。例え窓の鍵が締まっていても、肉体を霧やチリのような状態に変えて、僅かな隙間から室内に侵入するのだ。作中で描写されていないが、ヘルシング教授によれば、瞬間的に姿を消したり、好きな場所に瞬間移動することもできるらしいのだ。」
亘理『なにそれ、美味しそう』
神姫「最近だったらサーティワンとかでも扱ってんじゃない?」
悠「サーティワンといえば、この前ゆえがノナプル頼んでたな」
雨「ノナプル?」
悠「そう、アイスをノナプル(九重)に詰んでくれって」
摩耶「多分、ゆえちゃんなら食べきれるだろうけど、それだけ詰めるだけの技術が店員にあるかどうかだね。」
千世子「ただし、ドラキュラ伯爵も無敵の存在ではなく、ちゃんと弱点があるのだ。まず、ドラキュラ伯爵は鏡に姿が映らず、光に照らされても影ができないので、すぐに吸血鬼の正体がばれてしまうのだ。他にも、太陽が出ているうちは特殊能力を使えなかったり、誰かに招かれなければ建物に入れない、流れる水を自力で渡ることができない、十字架やニンニクを嫌うという吸血鬼にお決まりの弱点が多いのだ。」
悠「まぁ、ケーキもいいけど料理だよな」
神姫「王道にチキンでしょ」
摩耶「豪勢にお寿司とか」
亘理『えーとえーと……キャビア、フォアグラ、松茸!』
雨「なんでそこまで言って松茸…」
千世子「ただし、これらは決定的な武器にはならない。ドラキュラは確かにニンニクや十字架を嫌うが、いやがって逃げるだけで、滅ぼすことはできないのだ。ドラキュラを滅ぼすには、生命の源である心臓を破壊する必要があるのだ。ちなみに原作小説では、心臓を破壊するためにお決まりの、「白木の杭」を使う必要はないのだ。作中では、ドラキュラを滅ぼしたのは、何の変哲のない短刀のひと突きだったのだ。」
悠「松茸はダメだ」
亘理『どして?やっぱり高いから?』
悠「おれがキノコ嫌いだから」
摩耶「自分のキノコは女の子に食べさせるのに?」
悠「うぇっへへ。キノコ汁飲ませちゃうぞ~」
神姫「……」
ぴっ!ドゴォォ!
悠「じゅう!!」
摩耶「久々の圧撃だねぇ」
千世子「吸血鬼ドラキュラが人間の血を求めるのは、血液が彼らの生命力の源だからなのだ。ヘルシング教授によれば、ドラキュラが何百年という時を生きていたのは、人間の血で生命力を補充していたからなのだ。血液をたくさん吸うとドラキュラは若返り、白髪だらけだった髪は白髪交じりから真っ黒に変化し、顔の皺もどんどん無くなっていくのだ。ちなみにドラキュラと言えば、美女の血しか吸わないイメージがあるが、劇中では男性の血を吸うことも有るのは意外なところなのだ。以上、ドラキュラ伯爵のじゅぎょーだったのだ。」
毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。
悠「ぴよこはクリスマスに欲しものってあるのか?」
千世子「んーと、本当は動物が欲しいのだ。けど、ペットはきっと駄目だから、別物を買ってもらうのだ」
悠「買ってもらうってことは……サンタさんのことは」
千世子「それぐらいわかってるのだ!」
摩耶「悠君ところには本物のサンタが出るでしょ?ながーい黒髪の」
悠「そのサンタ、今年は危険かもしれないんだよ……」
神姫「そういえば、悠の娘から変なメールが来てたわ」
悠「……どんな?」
神姫「大型獣を捕獲する用の罠か麻酔薬を持ってないかって」
悠「うわぉ……。」
千世子「はーい、サンタトークはおいといてじゅぎょーしますなのだ。全開したドラキュラ伯爵の続きなのだ。体格はやせ形で、手の甲にもじゃもじゃの毛と、鋭く研がれた長い爪が目立つのだ。服装はスーツを身につけているが、ほとんど全身黒一色で、赤い唇と赤い目のほかに、色のついているところが見当たらないほどなのだ。」
摩耶「あるの?トラップとか」
神姫「私は当然持ってないけどお父さん達なら持ってるかもしれないとはメールしておいたわ」
悠「やめてぇ」
亘理『悠ちゃん、私は恋人がサンタクロース的なのがイイかなーなんて……えへっ』
悠「砂糖菓子で出来たサンタ持って来てやるよ」
亘理『あんな硬いのイヤ!』
摩耶「しかもあれ、そんなに美味しくないんだよね。」
千世子「性格は、へんくつでプライドの高い地方貴族といった感じで、普段はおおらかだが、気分を害すと烈火のように怒り、手近なものを壊したり、相手をあからさまに脅すこともすくなくないのだ。物語の登場人物は、ドラキュラのまがまがしい外見と凶暴な性格を恐れながらも、人々を吸血鬼の害から守るために戦うことになるのだ。」
神姫「私は何が嫌いってバタークリームのケーキ」
悠「苺がゼリー菓子のやつ?」
神姫「無理無理。」
摩耶「でも、悠君が本気出せば美味しいバタークリームケーキができるんだよね。」
悠「ちょっとハードル高いな……。美味しい肉じゃがとかにしてくれ」
雨「ケーキですらない」
千世子「吸血鬼であるドラキュラ伯爵は、人間に無い特殊な能力を持っているのだ。まずは優れた身体能力なのだ。ドラキュラの力は強く、作中では大人20人分と表現されているのだ。その腕力は大人を片手で地面にたたきつけて殺してしまうほどなのだ。また、垂直な壁にトカゲのように手足で張りつき、自在に移動できるのだ。」
悠「でも、おれは煮物は得意だぞ。特に蛸」
クラフト「蛸……いいな。蛸」
摩耶「クラフトさん……居たんだ。っていうか、蛸食べるの?」
悠「あのおっさん、タコワサめっちゃ食うぞ」
神姫「共食い?」
摩耶「んー……親族ではある気がする。」
千世子「他者を操る魔法のような能力も身につけているのだ。作中ではネズミやオオカミの群れを従わせているほか、人間すらも一時的に操っていたのだ。それ以外にも天候を操り、嵐や雷を呼ぶことができるのだ。」
悠「じゃなくて、煮物の話しだろ」
雨「ケーキの話しでしよ」
悠「ウチはもっぱらアントルメグラッセとかフルーツケーキがメインかな。チョコつかってない奴」
亘理『アントルメグラッセ?』
摩耶「ざっくばらんに言うとアイスクリームで作ったリッチなデコレーションケーキ」
千世子「それになによりも特筆すべきは、移動に関する能力なのだ。まずドラキュラは蝙蝠に変身して空を飛ぶことができるので、ベランダから犠牲者の部屋に侵入できるのだ。例え窓の鍵が締まっていても、肉体を霧やチリのような状態に変えて、僅かな隙間から室内に侵入するのだ。作中で描写されていないが、ヘルシング教授によれば、瞬間的に姿を消したり、好きな場所に瞬間移動することもできるらしいのだ。」
亘理『なにそれ、美味しそう』
神姫「最近だったらサーティワンとかでも扱ってんじゃない?」
悠「サーティワンといえば、この前ゆえがノナプル頼んでたな」
雨「ノナプル?」
悠「そう、アイスをノナプル(九重)に詰んでくれって」
摩耶「多分、ゆえちゃんなら食べきれるだろうけど、それだけ詰めるだけの技術が店員にあるかどうかだね。」
千世子「ただし、ドラキュラ伯爵も無敵の存在ではなく、ちゃんと弱点があるのだ。まず、ドラキュラ伯爵は鏡に姿が映らず、光に照らされても影ができないので、すぐに吸血鬼の正体がばれてしまうのだ。他にも、太陽が出ているうちは特殊能力を使えなかったり、誰かに招かれなければ建物に入れない、流れる水を自力で渡ることができない、十字架やニンニクを嫌うという吸血鬼にお決まりの弱点が多いのだ。」
悠「まぁ、ケーキもいいけど料理だよな」
神姫「王道にチキンでしょ」
摩耶「豪勢にお寿司とか」
亘理『えーとえーと……キャビア、フォアグラ、松茸!』
雨「なんでそこまで言って松茸…」
千世子「ただし、これらは決定的な武器にはならない。ドラキュラは確かにニンニクや十字架を嫌うが、いやがって逃げるだけで、滅ぼすことはできないのだ。ドラキュラを滅ぼすには、生命の源である心臓を破壊する必要があるのだ。ちなみに原作小説では、心臓を破壊するためにお決まりの、「白木の杭」を使う必要はないのだ。作中では、ドラキュラを滅ぼしたのは、何の変哲のない短刀のひと突きだったのだ。」
悠「松茸はダメだ」
亘理『どして?やっぱり高いから?』
悠「おれがキノコ嫌いだから」
摩耶「自分のキノコは女の子に食べさせるのに?」
悠「うぇっへへ。キノコ汁飲ませちゃうぞ~」
神姫「……」
ぴっ!ドゴォォ!
悠「じゅう!!」
摩耶「久々の圧撃だねぇ」
千世子「吸血鬼ドラキュラが人間の血を求めるのは、血液が彼らの生命力の源だからなのだ。ヘルシング教授によれば、ドラキュラが何百年という時を生きていたのは、人間の血で生命力を補充していたからなのだ。血液をたくさん吸うとドラキュラは若返り、白髪だらけだった髪は白髪交じりから真っ黒に変化し、顔の皺もどんどん無くなっていくのだ。ちなみにドラキュラと言えば、美女の血しか吸わないイメージがあるが、劇中では男性の血を吸うことも有るのは意外なところなのだ。以上、ドラキュラ伯爵のじゅぎょーだったのだ。」