ー奇談ー學校へ行こう8

ー教室ー

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

悠「すーーーーーーーーっ……」

千世子「?」

摩耶「?」

亘理『?』

悠「むいーーーーー!寒いーーーー!!」

神姫「龍剄気功・双弾針剄」

チュドン!
チュドン!
悠「ぎゃあああぁぁぁ……あっ?!あああぁぁぁ……!」
バリン!

亘理『窓を突き破って落ちていった!!』

摩耶「わあぁぁ!って、びっくりすることもないね。」

千世子「すぐに戻ってくるのだ」

悠「もっと心配してよ!」

雨「ホントにすぐ戻ってきた…」

神姫「ごめんなさい」

悠「おう!素直に謝…」

神姫「悠のせいで窓が割れちゃったわ。コレじゃ風が入って来るわね。」

摩耶「さすがに新聞紙じゃ寒波は防ぎきれないよね。」

千世子「ダンボールも使うのだ!」

悠「人命より窓」

雨「人命も何も怪我ひとつしてないじゃない」

悠「外で義鷹が受け止めてくれた」

摩耶「どんな顔してた?」

悠「なんかすっげー迷惑そうな顔してた」

神姫「さぞ迷惑だったでしょうね。投げ捨てられたらよかったのに」

悠「そんなこといっておれのこと好きなんだろ?」

神姫「……」

悠「あっ、ごめんなさい、ちょっとマ゛ッ!!」

ゴッ!ガチュッ!

神姫「……」
ゴッ!ゴッ!ゴッ!ゴッ!

亘理『神姫さん!神姫さん!悠ちゃん動いてないから!何かシャチホコみたいになってる!頭が地面に突き刺さったシャチホコみたいになってるから!』

摩耶「身体を張ったボケだったね」

雨「命がけのボケだわホント」

千世子「雨ちゃん、雨ちゃん。糸で固定して欲しいのだ」

雨「接着剤じゃないのよ私の糸は……。」
シュルシュル

摩耶「粘着質の糸だよね。ネルスキュラ的な」

雨「だから誰がネルスキュラよ」

神姫「スパイダーマッ」
フキフキ

千世子「手に持ってるタオルが赤く染まってるのだ…。」

神姫「赤色のタオルなのよ。うふふ」

亘理『白かっ…』

神姫「なに?」

亘理『赤いタオル闘魂です!』

神姫「……まぁいいわ」

亘理『ふひゅぅぅ…』

摩耶「今感じているのが……恐怖だよ」

亘理『死んでからほとんどのことが怖くなくなったと思ってた自分が恥ずかしい』

千世子「神姫ねーちん、やりすぎはダメなのだ」

神姫「約束はできないわ。」

摩耶「正直。」

悠「うっ、うぅっ……何か顔がめっちゃいたひ……」
ダラダラ

摩耶「パンパンに張れて真っ赤になってる」

雨「どれの出血ソレ?」

悠「鼻血と唇が切れての血は確実…」

神姫「塩水で顔洗う?」

悠「勘弁してぇ…」
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