ｰ教室ｰ

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

千世子「クリスマス雰囲気が近づいてきてるのだ」

悠「カップルに呪いあれ」

神姫「ゲスイわね」

悠「いやいや、クリスマスに浮かれてそこら辺でイチイチちゅちゅ……サカムケになって口内炎になれ」

摩耶「ああいう発言が飛び交うんだけど、それでも好みの範疇?」

亘理『ふぁぶぁ///?!』

雨「好みらしいわね」

亘理『にゃにわ!』
ビュパッ!

スッ
摩耶「……」

ドスッ!
雨「うぐっ!」

千世子「雨ちゃんのボディに拳がドスッしてるのだ」

亘理『はっ!?』

雨「お、おのれぇ…」

摩耶「大丈夫?」

雨「自分はしっかり回避しおってぇ…」

摩耶「僕、防御力低いからね。その分回避力は高いからつい」

悠「おれの打撃を受け流したことあったよな。あと、剄で中和したり」

摩耶「パリングの☆モア装備してるから確率流しができるんだよ」

悠「高鉄壁だよな。回避高くて確率でパリングって」

神姫「魔法耐性さえ装備で補えば盾役としては完璧ね」

悠「集氣功も覚えたら無敵薬局要塞になれるな」

雨「ぐ、ふぅ…お前ら、少しは心配しろ…」

亘理『雨ちゃーん!』

千世子「雨ちゃんが逝ったのだ」

悠「エロい意味で?」

雨「八脚蹴り!」

ズドドドドドドドドム!
悠「チクチクする」

雨「ド変態が!っていうか、反応薄い!」

悠「神姫にしばかれたり、龍剄撃たれる方が何倍も痛いし」

神姫「っていうか……一瞬蜘蛛の脚がでてたの正直キモイわね」

千世子「ハッキリいったらダメなのだ!」

摩耶「じゃあ、オブラートに包んで……B級のホラー映画みたい?」

雨「それはそれで気分悪い!」

神姫「気分が悪いのは腹殴られたからじゃないの?」

亘理『ご、ごめんね?』

神姫「気にしなくていいわ」

雨「なんで神姫がいってるの?!それは私の台詞でしょ!」

悠「じゃあ、撫でてやるから腹出せよ」

雨「着物で腹出そうとしたらほぼ全裸よ!」

悠「ほぼ全裸なのが良い。全裸でなくてほぼ全裸なのがポイント」

亘理『ガジリッ!』

悠「……」

摩耶「悠君、頭じゃなくて首に噛みつかれたらってのを想像してみて」

悠「ボーパルバニー……かっ。」

神姫「殺人うさぎ」

千世子「なにそれ怖いのだ…」

悠「もしもあなたが聖杯を求める旅の途中であったり、あるいは冒険者として迷宮に足を踏み入れたのならば、たとえ愛らしいウサギを見かけても決して近寄ってはならない。」

摩耶「もしも迂闊に近付いたならばウサギはたちまちその本性を現し、鋭い牙を剥き出してあなたの喉笛に喰らいつき、その首を無残に切り落としてしまうだろうから」

雨「あれ?なんかこんな会話聞いたことがある気がする…」